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2019年2019/06/21

社長力vs組織力

英文


池本克之です。


私がある通販会社の社長を
していた時の話だ。


ある時、あまりにも仕事が多すぎて
手が回らなかったので、
社員に
「ちょっと手伝ってくれないか」
と頼んだところ、


露骨に嫌な顔をされ、
「その仕事はわからないので、
ちょっとできないです」


「自分の仕事でいっぱいいっぱいです」
と言われた。


このままだと、
私はこの先ずっと自分一人で
走り続けなくてはならないのだと
悟った瞬間だった。


中小企業の社長であれば、
私と同じように
「自分一人が走り続けている」
という感覚をもったことがある人は
多いのではないか。


しかし、いつまでも社長が
一人で仕事を抱え、
何でも判断し、考え実行していれば、
いずれ体がもたなくなる。


それでは、
組織で仕事をしている意味がない。


それに、社長のキャパ以上に
会社が成長することもない。


では、どうすれば
組織が同じ方向を向いて
全員で一緒になって
走れるようになるのか?


それに最も効果的なのが、
CCSだ。


CCSは、日本語にすると
「企業文化の基準」であり、


社長の価値観をまとめた
ルールブックである。


中小企業の場合、
社長の価値観がそのまま
企業文化になる。


しかし、会社の企業文化は
働いている個人の価値観とは
全く異なる場合がある。


なぜなら、価値観というのは
人それぞれ違うからだ。


とはいえ、そこで働くためには
その会社の企業文化に
合わせなければならない。


ただし、社員によって
理解度に差が出たり、
間違った理解をしているケースが
多々ある。


どうしてこうなるのかというと、
企業文化が目で見える形でないからだ。


なので、社員は
社長が思っていることとは
違う行動を取ってしまったりする。


このようなことを防ぐためには、
社長であるあなたの価値観を
目で見える形にする必要がある。


そうすることで、
それがその会社の基準になり、
社員はその通りに行動できるように
なるからだ。


このCCSには、


・創業の想い
・行動指針
・教育方法
・仕事のやり方
・経営判断の基準
・教育方法


などなど、これらに対しての
社長の価値観が事細かに書いてある。


例えば、CCSを導入している
T社では、


「会社が利益を生み出す仕組みづくり」
という項目をルールブックに設けて、
社員に対して
経営者の視点を持つように促している。


T社の経営判断の基準は、
次のようにしている。


◎次の3つで経営判断する


・集客…その仕組みによって
契約率は上がったか。


・営業…その仕組みは、
誰でも短期間でできることか。


・改善…その仕組みは、
本質から外れていないか。


◎やってはいけないこと


・集客数の獲得のみが目的となって
結果を分析せずに、
次の計画を立ててはいけない。


・高い目標を設定せずに、
1ヶ月経過してはいけない。


・どうしたらもっと効率的にできるか
考えずに仕事をしてはいけない。


これは、実際のルールブックの一部を
さらに簡略化したものだが、


「この会社でやってほしいこと」
「この会社でやってはいけないこと」
これらを明確に文章で示している。


そして、これらはすべて
その会社の社長の価値観だ。


このように、
社長の価値観を明確に文章で示すことで
誰もが理解しやすく、
社員たちはこの通りに
行動できるようになる。


ルールブックの話をすると、
「ルールブックなんて作らなくても
上司がそれぞれの部下に教えればいい」
と考える人もいる。


しかし、上司も性格はそれぞれ違うし、
仕事の仕方も教え方も違う。


タイプの違う上司が
それぞれの判断で教育すれば、
人によって教えてあることと
教えていないことが出てきたり、


教える内容が
バラバラになってくる。


つまり、部下が理解していることに
ムラが出てきてしまうのだ。


しかし、ルールブックがあれば、
全員が同じ判断をすることが
できるようになる。


なぜなら、そこに書いてあることが
その会社の基準だからだ。


なので、教える人によって
教え方が違うという問題も
起こらない。


また、それによって
社長のストレスも大きく減る。


このように、CCSがあることで
チームのメンバーの最低限の能力を
統一でき、


優秀な人を揃えなくても
主体的で自律したチームの土台を
作ることが可能になるのだ。


どんな社長でも
一人でできることには限りがある。


せっかく組織で仕事をしているのなら、
組織で足並みを揃えて
同じ目標に向かって進むべきだ。


そうすることで、
一人ではできない大きな成果を
手に入れることができるようになる。


もし、あなたの会社に
あなたの価値観を明確に
文章で表したものがないのなら、
ぜひ、時間を取って
じっくり考えてみてほしい。


時間はかかったとしても、
あなたの価値観が組織に共有され、
そこにいる一人ひとりが
それを仕事で体現できれば、


あなたの会社の成長は
信じられないほど加速していく。


PS
社長の価値観を明確にする
CCSの作り方はここで知れる。

http://a15.hm-f.jp/cc.php?t=M98976&c=21825&d=8894


組織が一体となり、
社長一人ではなく
全員で走っていきたいのなら、
見逃さないでほしい。

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