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2025年2025/10/24

社長の孤独と、どう向き合うか

池本克之です。

経営者は孤独である。

この事実は、
社長業を経験した者にしかわからない。

経営とは、決断の連続である。

判断に迷ったとき、
社員に相談できる内容は限られている。

友人や家族にも話せないテーマも多い。

事業戦略、資金繰り、採用、
人事、競合対策……

どれも重たく、正解がなく、
誰かに頼りたいときほど、
結局は「自分で決めるしかない」という
現実に直面する。

この「孤独感」を
マイナスに捉え続けてしまうと、
経営の推進力は確実に鈍る。

孤独から不安が生まれ、
不安から疑心が生まれ、
やがて人を信じられなくなる。

社員の些細なミスに過敏になり、
会議でも「本音」が飛び交わなくなる。

トップの姿勢がチームの空気を作るからこそ、
社長が孤独に飲み込まれると、
会社全体が暗いトーンに染まってしまう。

では、どう向き合えばいいのか。

結論から言えば、
社長は「孤独に慣れる」のではなく、
「孤独を選んでいる」と
自覚することが大事である。

リーダーは常に孤独だ。

だがそれは、
誰かに強いられたものではない。

自らが「全体の責任を持つ」
と決めた結果なのだ。

つまり、孤独は自分で選んだ
スタイルの一部であると捉え直す必要がある。

私自身、上場企業の社長を経て、
複数の事業再生を経験してきた。

孤独を感じない日はなかった。

だが、ある時からその感情に飲まれず、
「誰に信じてもらいたいか」よりも
「自分は誰を信じ切るか」に
フォーカスを切り替えた。

この転換が、全てを変えた。

信じ切る対象を社内に見出したとき、
人を育てようとする意志が生まれる。

社員との対話が増え、
相談の質が変わり、
関係性が深化する。

自分一人で抱えるより、
周囲を巻き込む勇気を持った方が、
結果的に良い決断ができるようになる。

孤独は「経営者だけの悩み」ではない。

現場のリーダーも、管理職も、
家庭を支える人たちも、
それぞれの立場で孤独と向き合っている。

だからこそ、
社長が自分の孤独に正面から向き合い、
それを前向きな行動に変換していくことが、
組織全体にとって希望となる。

孤独から逃げず、向き合い、超える。

それが、社長としての覚悟である。

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