ルールに縛られない行動も良しとする

池本克之です。



業務の効率化や
生産性向上のために、

仕事の進め方に関して
何らかの社内ルールを定めている
職場も多いだろう。


実際、私も部下を動かすときには
ただ信じて任せるだけではなく、
ルールが大切だと伝えている。


しかし、ときには
ルールを超えて部下を信じることも
大事になってくる。


上司からすると
会社のルール以外の行動は
取ってほしくない、

と思うかもしれない。


会社は組織で成り立っており、
ルールに従って運営されている。


なので、部下のルール外の行動を
上司が嫌がるのは、
ある意味、当然とも言える。



ただ、それだけでは
部下はルールに縛られてしまい、
画一的な仕事しかできなくなってしまう。


また、ルールに縛られることで
成長できなくなったり、
自分で考えて行動しない、
という問題も起こり得る。


こうなってしまうと、
重要な場面で臨機応変に対応できず、
最悪の場合、
会社に損害を与えることもある。


・・・・・・・・・・・・・・


以前、私の会社が
引っ越す時のこと。


引越し先の内装工事を
予定していたのだが、

急な税務調査のために
「日にちを変えてほしい」
と管理会社に依頼した。


すると、

「必要な書類を
全部出し直していただかないと
大家さんの了承を得られません」

という返答があった。


確かに決められたルールでは
そういった急な変更を行う時は
必要な書類を全部出し直すようになっている。


しかし、大家さんにとっても
もう一度書類を確認しなければならないので面倒だ。


おそらく、大家さんに
口頭による変更のお願いをすれば、

「構いません」

ということになるだろう。


大家さんが了承さえすれば
問題ないのだ。


なのに、管理会社の担当者は
頑なに拒んだ。


後になって、その時、
拒んでいた理由がわかった。


それは、担当者の上司に
問題があったのだ。


その上司は
部下を完全に管理しないと
気がすまないタイプで、

部下が変則的な対応をするのを
良しとせず、

自分の言う通りに行動しないと
怒りを爆発させるような上司だった。


そんな会社の、
そんな上司のもとでは、
いい部下は育たない。


それはつまり、
会社の未来はないということでもある。


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部下がルールを守ることは
とても大切だ。


しかし、ルールに縛られることで
部下は重要な場面で
臨機応変に対応することができなくなる。


もちろん、コンプライアンスなど
絶対に守らなければならないルールを
逸脱するようなことは、
厳しく注意しなければならない。



ただし、それ以外の
自分の裁量内でコントロールできることであれば、


ルールに縛られない部下の思考や
行動を良しとすることが
私たち上司には必要だと考えている。


そして、それが
思いも寄らない大きな成功に
繋がる可能性もあるのだ。





PS
部下のマネジメントで悩んでいる人は
これがお役に立てるかもしれない。

https://myasp.pajaposs.com/l/m/qPqb7qfWrXnqHo

マニュアルを作っても人が育たない理由

池本克之です。



あなたの会社には
マニュアルがあるだろうか?


そのマニュアルは
うまく機能しているだろうか?



例えば、優れたマニュアルであれば

社員の能力に依存しなくても
全員が優れたサービスを
提供することができる。


誰もがそこに書いてある通りに
仕事をすればいいので、
間違ったり迷うことも少ないだろう。


新しく人が入ってきても、
人によって教え方が違う…
という問題も回避できる。


一見すると、
とても便利なマニュアルだ。


しかし、マニュアルを作る以前に、

“なぜマニュアルが必要なのか?”

という理由によっては、
どれだけ時間をかけて作っても
うまく機能しない。


・・・・・・・・・・・・


私はコンサルタントとして
マニュアルの作成を
クライアントにすすめることがある。


ただし、どんな組織にも
マニュアルが最も効果を発揮するとは
限らないので注意が必要だ。


特に、小さな組織では
マニュアルが効果的ではない場合も
少なくない。


先ほどもお話したように、
マニュアルを作る理由によっては
うまく機能しないからだ。



例えば、マニュアルを作る理由が

「社内の人材が使えないから」

といったものであれば、
せっかく作っても
うまく機能しない可能性が高い。


なぜなら、その考えの根底には
「そこにいる人」が見えておらず、

そのような状態のままで作っても
社長と社員の間に溝ができるだけだからだ。


どれだけ時間をかけて作っても
使われなかったり、

気づいたら放置されたままで
一度も更新されていない…

という状態になるだろう。


これでは、作った時間が無駄になる。



また、マニュアルを作成することで

「マニュアルがないとできないと
思われている」

と社員たちが思えば、
彼らの意欲を下げてしまう要因になる。


それと同時に、
「自分たちは信用されていない」
とも感じるので、

やはり思ったような動きを
してもらいにくくなる。


さらには、
社員を信頼していない状況で
作成されるマニュアルは、

管理型の形式になりがちで
自発的な人材を育成することが
困難になる。



このように、
マニュアルはあると便利な反面、
作成する時には注意が必要だ。


特に、小さなチームの場合は
マニュアルを作成しようと思った時に、
そこにいる人をじっくり見ることが
大切になる。



本当にこのチームに
マニュアルが必要なのか?


マニュアルがないと
本当に機能しないのか?


ということを、
じっくりと考えてほしい。


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優れたマニュアルは
社員の能力に依存しなくても
全員が優れたサービスを提供することができる。


しかし、そこにいる人に焦点を当てずに
社長の思惑だけで作成してしまうと
思ったような効果を得られにくい。


マニュアルは便利な反面、
間違った理由で作成すると
チームのやる気を削いでしまうことを
忘れてはいけない。



もしあなたが
マニュアルを作成しようと思った時には
今日、お話したことを思い出してほしい。


その上で、
そこにいる人に焦点を当てた
マニュアルを作ることができれば、

必ず大きな効果を発揮するだろう。



PS
短期間で成果を出す人は、
どのような思考を持っているのか?


それは、ここで知れる。

https://myasp.pajaposs.com/l/m/mFz0AJ9OGpnlaQ

社員数10人を超えた会社の次の成長への分かれ道

池本克之です。


本日から、7日間に渡って、
リーダー、管理職育成について
お話していく。

現在、社員数が10名未満の人も、
今後の会社の成長のために役に立つ
内容となるので、
ぜひ毎日目を通していただきたい。



あなたがもしご自身で起業している場合、
1つの分岐点となるのが社員数10名である。

その理由は、
この規模になると、
一人一人の社員の日々の細かい業務や、
指示をすることが難しくなるからだ。

その結果、
数名を束ねるリーダーを置く必要が出てくる。


実際に、ライフネット生命の創業者である
出口さんも、10名程度の単位で組織を
マネジメントすることを勧めている。

また、
Amazonの創業者であるジェフ・ベソスは、

「最適なチームの規模は、
 食事がピザ2枚で足りる人数である」

と言っている。



アメリカのベンチャー界隈では、
これを「2枚のピザ理論」と言うらしいが、
5~8名規模の小さなチームが
チームの規模として最適だということだ。

(※アメリカンサイズのピザ2枚で、
 5~8名分の食事量になる。)



もしあなたが、
先代から事業を受け継いだ後継者であり、
これまでのあなたの会社に
しっかりとした組織がなかった場合、
まさに今、
社内の統率に苦労しているかもしれない。



では、
今いるスタッフの中で仕事ができる社員を
リーダーに据えればいいかといえば、
残念ながら、そう簡単なものではない。


野球では、「名選手、必ずしも名監督にあらず」
と言われるが、プレイヤーとしての能力がある社員が、
必ずしも、優秀なリーダーになるとは限らないのだ。


具体例として、
僭越ながら私が若かった頃の話を
させてもらう。


当時の私は、
寝る間も惜しんで仕事をし、
ある程度の成果を出したことで、
同期で一番早く部下を持たせてもらった。

もちろん、
自分のチームで成果を出すということを
考えて、リーダーを任されていたのだが、

当時の私には、
部下に対し、このような思いを抱いていた。

「仕事ができない、仕事が遅い」
「仕事に対するやる気がない」
そう思っていた。


そして、

「俺がやったほうが早い」

ということに気づき、
部下が終わらなかった仕事は
全て自分で引き受けてやっていた。



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私:
「◯◯くん、
 頼んでおいた仕事の進捗はどう?」

部下:
「すいません、
 ここまで終わったんですが、
 もう少し時間がかかりそうです。」

私:
「そっか、
 もう定時だし、あとは俺がやるから
 ◯◯くんはもう帰っていいよ。」

こうして、部下がやり残した仕事は
全て自分でやっていた。

正直なところ、自分の成果を上げて、
給料を上げるために部下の仕事を奪ってでも自分でやって、
成果にしたかったという気持ちもあった。

(少し弁明させてもらうと、
 部下がやった仕事の成果を
 横取りしたことはない。

 ただ、その成果を出すための仕事を
 最後まで任せなかったという
 意味では悪いことをしたと
 今では思っている。)

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さて、あなたが抜擢したリーダーが、
このリーダー(若い頃の私)のタイプ
だったらどうだろうか?

短期的には、このリーダーが
そのチームの全ての
仕事を引き受けてくれて、
会社がなんとか回るかもしれない。


しかし、
もしあなたが会社を大きくさせたい、
事業を成長させたいと思っているのであれば、
このタイプのリーダーは、その障害になりかねない。


なぜなら、
このタイプのリーダーの元では、
部下の社員は育たず、
反対に会社や仕事に
不満を抱えることになるからだ。


結果として、
会社としての成長は止まる、
下手をすると、
その部下たちが離職し、
「今ある仕事すら回らなくなる」
ということが起こるかもしれない。

では、どのような社員をリーダーにすれば良いのか?

少し長くなったのでそれについては、
明日の夜のメルマガでお話しすることにする。


本日のメルマガをまとめる。

①社員数10名を超えた会社のさらなる成長への分かれ道は、
いかに自分の下のリーダー(管理職)を育てるかである。

②ただ単に、仕事ができるスタッフを、
リーダーに抜擢すれば言いというわけではない。


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ぜひ、オンラインでの参加をお勧めする。
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