それは自分たちの問題ではない

池本克之です。



働く人の多くは、
「職業は何か?」と訊かれると

自分が毎日どのような職務を
行っているかを話すばかりで、

自分の属する事業全体の
“目的”について語ることは
ほとんどない。


自分が属している組織に対しても、
自分が仕事をすることで
何らかの影響を及ぼしているなんて
考えもしないだろう。


毎日、自分の仕事をして時間を過ごし
何かトラブルがあったら対処する。


そんな日々を過ごしている人が
大半なのではないか。


その結果として、
自分の責任の範囲は
自分の職務の境界までに限定される
と考えがちだ。


しかし、組織にいる人が
自分の職務にだけ焦点を当てていると、
自分以外のところで問題が起きた時に
他人事になる場合がある。


そもそも会社というのは、
各々の部署がバラバラで
成り立っているわけではない。


すべてが繋がっており、
相互に影響し合っている。


なのに、
すべての職務が相互に作用して
生み出された結果に対して、
責任感をほとんどもたなくなるのだ。


特に、その結果が
期待外れだった場合には、

自分たちの問題ではなく、

「誰かが間違った」
「あの部署が悪いんじゃないか」

と自分以外の誰かが悪いと
決めてかかることしかできない。


そして、

「自分たちはちゃんとやった」
「だからあの人が悪い」
「あの部署が悪い」

と責任を他人に押し付けるようになる。


もちろん、多くの人は
何か問題が起きた時に
それが自分の責任だとは
思いたくないだろう。


しかし、問題が起こった時、

“自分以外の誰か”のせいにしていては
問題の解決は遅れ、

多くの時間をムダにすることになる。


・・・・・・・・・・・


では、どうすれば
そんな状態を無くせるのか?


どうすれば、社員は
自分以外のところで問題が起きた時でも
自分事にして考えるようになるのか?



それは、
仕事全体の流れをフローチャートにし
見える化することが重要だ。


社員に会社全体の業務を把握してもらい
すべては自分と繋がっている
ということを理解してもらう。


これができれば、
問題が起きた時でも自ずと

「あの部署じゃなくて、
前工程の自分たちの部署にも
原因があるのでは?」

と考えられるようになる。



そんなフローチャートの作り方は
下記の3ステップだ。



1:社内の主な仕事を洗い出す
2:付箋に1仕事ずつ書いていく
3:関係している業務を線で繋ぐ



ポイントは、2の部分で

「営業」「企画」「マーケティング」
という部署の名前を書くのではなく、

営業部なら
「個人営業」「法人営業」
「営業事務」「営業アシスタント」など
職務をわけて書いていく。


さらに、それぞれの業務も
細かく書いていく。



こうすることで、
前後の繋がりや最終的な終着点が
一目瞭然になる。


今までは自分の部署やチームは
独立しているように感じていたものが、

複数の部署と関わり合っている
ということが
見えてくるようになる。


・・・・・・・・・・・


仕事の多くは連動しているので、
1つの問題は必ず複数の影響を生む。


組織で働いているのなら、
そのことをよく理解してもらわなければ
ならない。


そのためにも、
今日お話したフローチャートは
とても効果的だ。



何か問題が起きた時に
責任をなすりつけたり、他人事にせず、
自分事として捉えてもらえるように。


ぜひ、業務全体のフローチャートを作り
目に見える形で共有してほしい。


それが組織全体を俯瞰できる
社員を育成することに繋がるのだ。



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あなたの会社の右腕を育てたいのであれば、
これがお勧めできる。
あなたの部下を私に1日任せるのはどうだろうか?

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思考のクセを鍛える

池本克之です。



私の趣味にゴルフがある。


毎月、定期的にゴルフの予定を入れて
オフの時間を楽しんでいる。


しかし、たまにゴルフ場で
こんな人を見かける。


いまいち調子が上がらず
ミスショットばかり。


前半に大叩きしてしまうと、
「今日はやーめた」と言って
適当に打ち始めるようになる。



ゴルフ以外のスポーツでも、
劣勢で大差がついてしまうと

試合の途中で
「どうせ勝てない…」「もういいや…」
と無気力になる人がいる。


確かに相手よりだいぶ負けていたり
うまくいかないことが続くと、
諦めたくなる気持ちもわからなくはない。


だが、私はそんな人を見ると
こう訊きたくなる。


「その発想を仕事にも持ち込むのですか?」

「仕事にもその態度で臨むのですか?」

「業績が伸びなければ
“この会社はもういいや”と
経営を投げ出すのですか?」

と…


こんなことを訊くと、

「いやいや、
仕事ならそんなことしないよ」

「もちろん、仕事は本気でやるよ。
これは遊びだからさ」

と言うのかもしれない。



しかし、本当にそうだろうか…?


自分が好きな遊びでさえ
調子が良くないと
すぐに諦めてしまう人が、

決して楽しいとは言えない仕事に
何があっても粘り強く取り組めるとは
到底、思えない。


事実、そういう人で
ビジネスで大きな成果を上げている人を
私は知らない。


遊びだからどうでもいい。

遊びだから特に何かに支障が
出るわけではない。

と思って途中で投げ出していると、
実際のビジネスの場でも
その思考のクセが出るようになる。


うまくいかないとすぐに諦めたり、
自分の思う通りに進まないと
すぐにモチベーションが下がる、
という思考になりやすいのだ。


この思考のクセは習慣になって、
仕事でも遊びでも
同じように表れてくるようになる。


・・・・・・・・・・・・・・


では、習慣づいた思考のクセは
直らないのか?

というと、そうではない。


思考のクセはトレーニング次第で
変えることができる。


そして、一流と呼ばれる人たちはみな、
それを遊びの中で鍛えている。


辛くても厳しくても
諦めずに乗り越えようと考えるクセ。


困難や苦難の先には
気持ちいいことがあるという成功経験を
遊びを通じて体得しているのだ。


遊びは、ゴルフでもテニスでも
釣りでも読書でも何でも構わない。


どんな趣味や遊びでも
真剣にやっていれば
同じようなトレーニングの機会はあるはずだ。


ここで大事なのは、
こうした「思考のクセ」は
あくまでも習慣であって、
先天的な才能や素質ではないということだ。


なので、トレーニングすることで
「思考のクセ」はいくらでも身につけることができる。


・・・・・・・・・・・・・・


壁を前にして
どう考えるかは個人の自由だ。


苦しいから逃げようと考えるのも、

「こんなに高い壁なら
達成感もすごいはず。チャンスだ」
と考えるのも自由だ。


しかし、会社のトップである社長が
どちらの思考を持っているかで
働く社員たちの思考も変わってくるのではないか。



もしあなたが、
後者の思考をつけたいと思うのなら…

趣味や遊びであっても
ぜひ真剣にやってみてほしい。


そして、
好きなことで身につけた思考のクセは
必ず仕事にも生きてくるようになる。



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仕事で成果を出す人は
オフタイムに何をしているのか?

それは、ここで知れる。

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結果を出せないリーダー

池本克之です。



社員一人ひとりが
自分で考えて行動するようになるには
何が必要なのか?


おそらく、多くの人は
有能なリーダーとまじめなスタッフだと
考えるだろう。


実は、そのどちらも間違いである。


仕事のできるリーダーがいるチームは、
必ずしもいい結果を出せるとは限らない。


それどころか、
チームが迷走する可能性もある。


なぜか?


その理由の1つは、
有能なリーダーだったとしても
リーダー自身が人を信用できないから、
というのがある。


このようなリーダーは
結果を出すのが難しい。


なぜなら、
自分以外の人を信用できないので、
人に仕事を任せられないからだ。


すると、リーダーなのに雑務に追われ、
スタッフを教育できず、

スタッフが育たないから
自分でやるしかないと
どんどん自分を追いつめてしまう。


やがて自分の仕事は後手後手に回り、
業績は上がるどころか落ちていく。


このように、
自分以外の人を信用できないリーダーは
チームの業績を伸ばすことができない。


・・・・・・・・・・・・


実は、そういう私も会社員だった頃
他人を信用することができなかった。


当時、私は
7人の部下を持つリーダーだったのだが
部下のことをまったく信用していなかった。


その理由は、

部下に任せていても
締め切りまでにできるかどうか
わからない。


自分がやったほうが絶対早いし、
正確だし、いいものを作れる。

そう考えていたからだ。


このような状態なので、
当然、部下のモチベーションは
落ちていった。


日中もどこかに姿を消して
サボっている部下までいた。


部下を信用しないばっかりに
自分の仕事はどんどん増え、

部下はというと、
与えられた仕事以外はこなそうとしない

まさに最悪なチームのパターンに
はまっていたのだ。



初めてリーダーになった頃の自分を
振り返ってみると、


人に仕事を任せない。
自分も成長しない。
人を信用していない。


まさに問題のあるリーダーそのものだった。


・・・・・・・・・・・・


仕事をしていく上で、
「信じる力」というのは
とても大事なことだ。


もちろん、自分の手を離れて
人に任せるのは不安だという人も
多いだろう。


「もし、失敗したら…」
「もし、うまくいかなかったら…」
と考えてしまうからだ。


だが、いつまでもこのままでは
今いる人材は育たない。


育たないばかりか、
社長の仕事が増えるばかりなので、
余計、忙しくなる。


結果、イライラする事も増える。



信じる力は、
人を見極めたり、動かしたり、
育てたりするベースになるものである。


組織にいる一人ひとりが
自分で考えて行動できるチームを
つくるには、
必ず信じる力が必要。


それが、
チームで大きな成果を上げることに
繋がっていくのだ。



PS
社員が自分で考えて行動できるチームを
つくるには、
ここにもたくさんのヒントがある。

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ダイヤモンドオンライン連載最終回【部下がミスしたら怒ってませんか?】

すぐやる


池本克之です。


拙書「『すぐやるチーム』を作るたったひとつの考え方」
発売記念のダイヤモンドオンライン連載もいよいよ最終回。

今回の話は、部下がミスを犯した時の対応について。


あなたは、部下がミスをした場合、どういう対応をとるだろうか?

もしあなたが、
ミスに対して罰金を科していたら、
今すぐやめるべきだ。

法律に抵触する恐れがあるし、
もし、法律はくぐり抜けたとしても、
果たしてどれほどの効果があるだろうか?


そもそもミスが減るかどうかも疑わしい。
また、もしミスをしてしまった場合、
そのミスを隠してしまおうという心理が働いてしまうため、
ちょっとしたミスが会社を揺るがす大問題に変わる可能性だってある。


もし罰金を科すことがなかったとしても、
部下に対してついつい怒ってしまう人は少なくないだろう。

ミスに対して怒ることも、
罰金まではないにしても絶対にやめてもらいたい。


ミスを隠そうとする心理も働くだろうし、
何より社員が萎縮してしまう。

縮こまって、怒られない仕事をするためには、
決まったことを指示通りにやるしかなくなる。

それでは、社員に大きな成果を求めることは不可能だ。




それでは、
ミスが起こっても最小限の被害で済ます、
将来のミスの発生を少なくするためにはどうすればいいだろうか?


もっとも重要なのは、

「ミスを報告しても怒られない」

という状態を作ることだ。



「ミスしてしまったことは、もう仕方がない。
今後どうやって防ぐかが大事なんだ。
今回ミスしたのは君だったが、別の人も同じミスをしてしまうかもしれない。

何が原因でこんなミスが起きたのかを突き止めて、
次起こらない方法を考えてほしい。」



と言ってみるといい。

起こったことについて指摘するよりも
「今後、再び発生しないために」と、未来のことについて考えることで、
その社員も、会社も進歩することができる。



続きは、ぜひ、ダイヤモンドオンラインにてご覧いただきたい。
↓↓↓
https://diamond.jp/articles/-/212520
 
 
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