経営資源を何に集中しているか?

池本克之です。


「経営資源を何に集中しているか」


というのは、
経営をしていく上でとても重要です。


あなたは、
集中すべきことに集中せず、
余計なことをしていないでしょうか?


当たり前ですが、
経営資源は無限ではなく有限です。


どんな大企業であっても
無限にあるわけではありません。


だからこそ、
何に集中するのかを決め、
何をやめるのかを決めるということは
今後の会社の成長に大きく関わってきます。


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世の中には、商売が上手で、
同時に複数の商売をやっても
うまくできる人がたまにいるが、
そういう人の成果は
どれもそこそこのように感じます。



例えば、4つの事業をして、
それに必要な人材を集めて
別会社を作るぐらいなら、
最初からどれか1つに集中したほうが
いいののではないか。

と思っています。


その方が4倍以上のパワーが
出るからです。


仮にバラバラであっても、
最終的には全部集約される
見通しがあればまだいいですが、
そうでないケースもよく見かけます。


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以前、私がある企業の経営に
参加したときには、
社内に通信販売について
知っている人が少なく、
通販をやりたいのに
なかなか動き出さないという状態でした。


そこで、
私が着任して最初にしたのは、
社長に対して
「何のために
この仕事を始めたのですか?」
と質問することでした。


社長からは
明確な答えが返ってこなかったので、
返ってくるまでずっと問いかけ続けました。


おそらく、社長にとっては
面倒くさい問いかけだったでしょう。


しかし、それがないと
ビジネスの設計図が描けない。


いつ、どの時期までに、
何をすることによって、
どういうレベルの会社にして、


その結果何がやりたい、
というビジョンを
私は知りたかったのです。


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私が社長に
「何にフォーカスしますか?」
と訊くと、
「通販がやりたい」
という答えが返ってきました。


「通販をやりたいと言うわりには、
別なことを色々やっていますね。


やめていいですか?
全部ぶった切っていいですか?」
と訊くと、


社長は「うーん」と悩んでいたが、
そうこうしている間に
私は通販に集中させました。


通販の他は全部やめて、
一番やりたいと思っていることに
集中したのです。


さて、その結果どうなったと思いますか…?


この企業の社長は、
通信販売で商品を売ることによって、
業界で最も有名な
通信販売のブランドになるということを
実現しました。


それから半年後ぐらいには、
月商が2倍を超え、
さらに半年後には5倍、


そして、約3年後には40倍になりました。


もし、経営資源を通販に集中しなければ
この結果は得られなかったでしょう。


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さて、あなたは
自社の貴重な経営資源を
何に集中しているでしょうか?


経営資源は、無限ではなく有限です。


その貴重な経営資源を何に集中し、
使っていくかで
会社の成長は変わってきます。


もしあなたが、
事業が伸びないことに悩んでいるのなら、


もしかしたら
戦略的なフォーカスをすることが
事業を伸ばす起爆剤になるかもしれません。

10年先も勝ち残っていくための考え方

池本克之です。


経営者にとって
大事なこととは何でしょうか?


10年先も勝ち残っていくという
視点で言えば、
経営者にとって一番大事なのは
「変化すること」です。


未来のことは誰にも分からないのだから
分かった時点でそれに合わせて
変えていかないといけません。


しかし、
時代の移り変わりとともに
ダメになっていく組織や人を見ていると
過去にやっていたやり方に
しがみつく傾向があります。


そのために、新しいことを学ばず
ますます自分の引き出しが少なくなるのです。


ばっさり過去を忘れて
今がどうなっているのかを理解し、
少し先を予測して、
自らが変わることを恐
れないことが大切です。


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そもそも経営者の仕事は
未来を良くすることです。


もし、今の状況が
自分の思ったような状況ではないのなら
それは、過去の何かに問題があるはずです。


なぜなら、今は過去が
作り出しているものだから。


今が悪い状況なのに、
やり方を変えずにそのままでいるのなら
この先も同じ結果が生まれて当然ではないでしょうか。


違う結果が欲しいのなら、
違う行動をしなければいけません。


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私のもとには、
日々、色々な相談がきます。


中には、
「売上が上がらない。
どうしましょう?」
というような相談もあります。


そんなとき私は、
「過去の顧客リストは
どうなっていますか?」
と尋ねます。


すると、意外と過去客への
働きかけができていないケースが多いのです。


過去にお客様の抱える課題を解決し、
ご満足いただいた経緯があるのなら、

再度、そのお客様に対して
販売していくだけで、
売上の積み増しが作れるようになります。


連絡先も、買った商品も
わかっているのだから、
最も簡単な方法です。


実際に、過去の顧客リストに対して
アプローチをしたことで
売上が上がったという事例は
数多くあります。


ここで、
私がアドバイスしたような方法を取れば
今までとは違った結果が生まれるでしょう。


しかし、
「いやいや、
過去のお客さんにアプローチしても
無駄ですよ」などと思い、
今までと同じような行動を取っていれば
結果は変わりません。


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多くの人は、現状が変わるのが嫌で
過去にやっていたやり方にしがみつく
傾向があります。


しかし、今の状況が思ったような
状況ではないのなら、
やり方を変えるしかないのです。


経営者にとって一番大事なことは
「変化すること」。


この考え方が、
10年先も勝ち残っていく企業になる
秘訣ではないでしょうか。