部下が率先して動く目標設定のやり方

池本克之です。



あなたは、子どもの頃に親や教師から
「勉強しろ」と言われたことがあるだろうか?


もしあるのであれば、
その言葉を素直に聞けただろうか?


「将来いいことがあるから」とか
「悪いことは言わないから」などと言われて、

「よし!勉強やってやるぞ!」と
モチベーションがぐんぐん上がっただろうか?


おそらく、多くの人の答えは
「ノー」だろう。



一方で、親や教師が
口うるさくしていないにも関わらず、
しっかりと勉強する子どももいる。


そういった子どもたちの多くは
なりたい職業の具体的なイメージがあって

「将来の夢を叶えるには
〇〇大学の△△学部に入る必要がある」

あるいは、

「問題が解けるのが楽しい」

といった“内発的動機づけ”によって
勉強をしている傾向が強くある。


人から言われなくても動く子どもと
そうではない子どもの違いは、
内発的動機づけと呼んだが、

結論から言えば
「勉強する目的」の有無だろう。


実は、このようなことは
子どもだけではなく、
大人の世界でもよく起きている。


・・・・・・


例えば、上司やリーダーは部下に
「もっと頑張ろう」とか
「あなたの将来のためだから」と言う。


それ自体は嘘ではないだろう。


実体験やこれまでの前例を見て、
善意あるアドバイスを行っているはずだ。


しかし、思い出してみてほしい。


これは、子どもたちに向かって
「勉強しろ!」と言っているようなものだ。


いくら私たちが
部下にガミガミ言ったところで
モチベーションアップの効果はないどころか
逆効果でしかない。


必要なのは、部下が
「自分で目標を設定する」ことだ。


私たち上司が
勝手に決めた目標ではいけない。


部下が自分で決めることが重要だ。


そうじゃないと、
ただ与えられた目標では
自分事にしづらいからだ。


そして、大事なところで
踏ん張りがきかなくなる。


会社というチームの中では
いかにメンバーたちに
自分事の割合を増やしてもらうか。


これが、正しく動いてもらうための秘訣だ。


そのためには、
目標がメンバーたち自身で決めたものである
必要がある。


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さて、あなたの会社の目標は
メンバーたち自身が決めたものになっているだろうか?


人は、自分事になっていることしか
動こうとしないし、動きにくい。


会社が成長するために立てた目標を
必ず達成するために、
メンバーが合意できる目標設定をすることを
オススメする。




業績と目的の関係性

池本克之です。



会社の業績を上げるためには
何が必要だろうか?


それは、戦略だったり戦術だったり
色々あるだろう。


しかし、それよりもっと
大事なことがある。


それが、「目的」だ。


多くの会社では、何かをする際、
目標を掲げるだろう。


しかし、目標と同時に
目的も決めているだろうか?


目標だけを決めても
社員のモチベーションは続かない。


目標を決めると同時に
目的も決めておかないと、
ここぞという時に踏ん張れないのだ。



例えば、

「○年○月までに
売上を〇〇円にする」

という目標を決め、


「〇〇に徹する」
という戦略を立てることに加えて、


それを達成した時に
自分たちはどうなるのか?

何が手に入るのか?

というところまで決めておいた方が
社員のモチベーションを維持しやすい。


なぜなら、そこへ向かって
高い目標にチャレンジしているわけなので、

「その結果として得られるもの」
がわかっていた方が、
私たち人間は頑張れるからだ。


苦しい時でも、
なんとかして乗り越えようと頭を捻り、
行動を起こすことができる。



逆に、その目標を達成した時、

自分たちがどうなるのか
わからないようであれば、
なかなか動くことができない。


動いたとしても、
モチベーションが続かなかったり、
どこか他人事になって
仕事をしている場合もある。


これでは、大きな目標を掲げても
達成しづらい。


だからこそ、
目標を達成した後に得られるものを
明確にしておく必要がある。


・・・・・・


目標を達成した後に得られるものを
一番わかりやすく言えば、

ボーナスを貰えるとか、
地位が上がる、といったことだろう。


しかし、私がここで言っているのは
もっと内的なモチベーションの話だ。


「働いていく上で自分たちがなりたい姿」


「自分たちが世の中から
どのように認知されるか」


「自分が自分をどう認知するか」


というイメージを見せてあげることが
大事になる。



例えば、

「日本で一番お客様から愛される
会社になる」

でもいいし、


「一人ひとりの生産効率が
業界で一番高い会社になる」

でもいい。



社員が会社に生き生きとして
出勤して来るのは
目的があるからであって、

「今日も自分たちが
何かをすることによって何かが達成され
その結果として自分たちがこうなる」


ということが
見えているからである。


反対に、それが見えていないと、

ただ仕事をするだけ…
ただ目の前にある仕事をこなすだけ…

という状況になりやすい。


そうすると、
当然、モチベーションは低いので、
自分から率先して動こうという
意欲は湧いてこない。


会社の売上を上げるために
自分たちには何ができるのか?


ということも考えないだろう。



目標を決めることも
もちろん大切だが、

それと同じくらい
目的を決めることも大事なのだ。


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さて、あなたの会社では
目標を決める時に
目的も一緒に決めているだろうか?


目的を決めずに
ただ目標だけを掲げていると

社員は自分のモチベーションを
維持することができない。


しかし、
目的を理解して働くことができれば
今までとは違った動きをすることができる。



もし、あなたの会社で
目標は決めていたけど
目的までは決めていなかった。

目的を社員に共有していなかった。


というのなら…

ぜひ、社員と目的を共有してほしい。


たったこれだけで社員の意識が変わり、
行動にまで変化が現れるかもしれない。


そして、それが
あなたの会社の業績アップへと
繋がっていくのだ。