出来る上司の仕事の任せ方

池本克之です。

仕事に限らず、
人間関係はお互いに
信じ合える関係がベストです。

しかし、
相手に信じてもらえなかったら
どうしますか?

これは、
自分から信じるしかありません。

相手を信じ、
信じているということを
行動で示すのです。

「信じてくれないなら
こっちも信じない」

という態度で、
ついつい接してしまいがちになりますが、
それでは永遠に
平行線のままです。

他人の気持ちは
コントロールできませんが、
自分の気持ちは
コントロールできます。

だから、
信じてもらいたかったら、
まずは自分が
その人を信じることが
とても大事になります。

これは、仕事に限らず、
恋愛だって、
お客さまとの関係だって、
同じです。

実際、
信じて期待されているのが
わかると、
素直に嬉しいものです。

何だかんだ言いながらも、
やってしまうものです。

また、
信じてくれているのがわかると、
その人の自信にもなります。

物事をポジティブに
捉えられるようになりますし、
仕事の原動力にもなります。

そして、
それが積み重なって、
人間関係が
良くなっていくのです。

組織には、
色々な人がいます。

誰一人として、
同じ人はいません。

なので、
人の動かし方も
十人十色です。

だが、
本気で相手を信じてさえいれば、
スタイルは自由でOK。

私がメンバーを信じて
仕事を渡す時には、
まず本人に
考えてもらうようにしています。

「大丈夫。きっとできる」

と言って背中を押し、
「やり方は自分で
好きなように考えて」

と、丸投げします。

ただし、
その人やアウトプットに対する
期待値は、
明確にしなければいけません。

どうしてその仕事を
あなたに任せるのか?

どういうレベルの仕上がりを
期待しているのか?

これらを明確にしてから、
渡すのです。

そこで、
「納期はいつですか?」
「仕上がりレベルについて、
もう少し詳しく聴かせてください」

と質問してくる人は、
その条件とスペックさえ渡せば、
あとは自分で
どんどん行ける人です。

それができたら、
次はもっと大きな仕事を、
同じ方法で
どんどん渡していきます。

もしも、
丸投げパターンでは
なかなか仕事が進まない人の場合には、

条件ではなく、
どうすればいいかの
「方法」を渡します。

方法を体得して
パターン化できた人には、
それを他の人に伝える
役割をしてもらいます。

そうすることで、
本人のパターン化学習も
強化されますし、

他の人に教える中で、
改善を加えたり、
自分なりのパターンを
作り出せる人もいます。

組織を変えるには、
こうしたムーブメントが必要です。

メンバーを信じ、
組織が変わることを、
社長自身が信じることが重要です。

もちろん、
組織が変わるのは
時間がかかります。

しかし、
相手が信じていないからといって、
「こっちも信じない」

という態度では、
いつまで経っても、
今の状態が変わることはありません。

組織を本気で変えていきたい、
良い方向にもっていきたいと
思っているのなら、

まずは、
社長自身が部下を信じることが、
何よりも大切なのです。

経営の不安から抜け出せない原因

池本克之です。

「社長は孤独である」

とはよく言われますが、
社長をしているなら
この言葉を強く実感するときがあるでしょう。

実際、私にだってありますし、
過去にも何度もありました。

これは、
企業規模の大小にかかわらず、
トップに立つ者は
必ず感じるものです。

そして、
孤独であるがゆえに、
色々な不安も抱えています。

「この事業はずっと続くのか…」
「何か足元をすくわれないか…」
「明日になったらダメになっているかもしれない…」

など、
常に不安がつきまとっています。

当然のことですが、
どのような企業も
社長はその会社に1人だけであり、
社長業務を行うのは社長のみです。

今後の経営を左右する
重要な判断を迫られたり、
業績がなかなか上がらずに
改善策が必要となったり、

資金繰りが苦しくて、
融資先との交渉が
求められるなどといった時には、

最終的な決断ができるのは、
社長であるあなた、
ただ1人。

周りにどんなに優秀なスタッフがいたとしても、
社員はあくまでも社員であり、
雇用主であるあなたとは
立場がまったく違います。

それに、
社長のあなたが下した判断によっては、
経営危機に陥ってしまうリスクだって、
充分にあるのです。

そうなれば、
最悪の場合、
多くの社員が職を失い、
路頭に迷ってしまう…

なんてことにもなりかねません。

考えただけで嫌になりますが、
社長をしている限り、
避けることはできません。

このように、
私たち社長には、
常に不安と緊張がついて回ります。

しかし、
私はこのような不安を
大きく軽減させる
唯一の方法を知っています。

しかも、この方法は、
ほとんどの社長が
存在は知っているのに、
手を付けていない人が
ほとんどです。

それは何かと言うと、
「事業計画書」です。

さて、
あなたの会社には
事業計画書があるでしょうか?

あったとしても、
一度作っただけで、
その後はアップデートしていない、

なんてことは
ないでしょうか?

私は、
今までに2社の企業を
100億円企業へと
成長させましたが、

その過程では、
常に事業計画書を
作成してきました。

その数は、
数え切れません。

そして、
常にアップデートを
繰り返してきたのです。

なぜなら、
事業が成長する中で、
計画もどんどん
変わっていくからです。

そりゃそうでしょう。

会社も成長している、
社会情勢も変わっていく中で、

最初に作ったものだけで
止まっていれば、
それは事業が止まることと
同じです。

それでは、
事業計画書の意味がありません。

なので、
常に事業計画書は
アップデートする必要があります。

そして、
事業計画書を作ると
どんな良いことがあるのかと言うと、

今いる社員たちが、
「あなたについていきたい」

と思えるようになる、
ということです。

なぜなら、
事業計画書には、

あなたの大きなビジョン、
そして、
それを実現するべき理由。

そのためにやるべき行動。
達成しなければいけない目標数値。

それらが、
すべて含まれているからです。

社長がどんなビジョンを持っているのか?
この会社はどこに向かっていて、
自分たちは何のために
ここで働いているのか?

これらがわからないと、
働く意義を見つけられなかったり、
モチベーションだって
続きません。

しかし、
社長のビジョンや
会社の方向性がわかれば、

自分がここで
何をすればいいのか?
何のために、
今、ここで働いているのか?

ということが理解できるので、
働く意義も見つけられますし、

会社の明るい将来が見えることで、
自分自身の将来も
見えるようになってきます。

すると、
社員は安心して、
あなたの会社で
長く働くことができるようになるのです。

そして、
さらにいいのは、

社員が社長と
同じビジョンを
共有していることで、

社長が自分1人で
走っているという感覚から
抜け出せるということです。

これは、
純粋に嬉しいですし、
何より心強く、
頼もしいものです。

多くの日本の経営者は、
自分のビジョンを
社員に語るということが、
ほとんどありません。

自分たちは世界を
どういう風に変えたいのか、
それに関して
自分たちは何ができるのか、

という話をしません。

だから、
社員たちはやる気を失ったり、
そこで働く意味をなくし、
転職を繰り返したり、

ただなんとなく
働くようになるのです。

こんな状態で、
組織が大きく伸びるわけがありません。

実際、
社長に「カリスマ性」なんて
いらないのです。

優れた社長に必要なのは、

「魅力的なビジョンを描くこと」
「実現する具体的な計画を立てること」

たった2つだけでいいのです。

さて、
改めてお訊きしますが、
あなたの会社に
事業計画書はあるでしょうか?

もしも、
ないという人や、
一度作っただけで
その後はアップデートしていない、

という人は、
今からでも時間を作り、
着手することを
オススメします。

「時間がない…」

というのは、
誰にでも言えますが、

そんな中でも、
事業計画書を作った人だけが、
社員の気持ちをがっちり掴み、

これから先も、
順調に会社を
伸ばし続けていくのです。