池本克之です。
私たちは誰でも、
人に褒められたい。
いい姿を見せたい。
失敗や悪い結果は、
人に言いたくないし、
自分自身でも目を背けたくなるものだ。
会社でも、部下はいつも、
上司に褒められたい、
良い成果を報告したい、と思っている。
ミスや悪い成果は、
できれば言いたくないのが、
人間の心理というものだろう。
「上司に怒られるだろう…」
「自分の評価が下がってしまう」
「ミスの責任を取らされるだろうな…」
このような考えが起こり、
ごまかしたり、後回しにしたりして、
悪い事からなるべく遠ざかろうとするものだ。
しかし、
その考えは捨てなくてはならない。
どんなに小さくても、
トラブルや悪い傾向が確認できたら、
すぐに上司へ報告することが、
組織においてはとても大切だ。
そうしなければ、
いずれ大きな問題に発展し、
組織全体が危機にさらされる可能性も、
十分にあり得るからだ。
ガンなどの病気を例にとって考えれば、
わかりやすいだろう。
早期発見ができれば、
治癒率が高く、死亡率は低くなる。
早期発見ができれば、
再発や転移のリスクは少なく、
治療法や病院の選択肢も多い。
それゆえ、早期発見ができれば、
心理的なダメージはそう大きくなく、
治療費も安く抑えられる。
だが、検査や治療を受けず、
何となく体の不調をごまかし続けていたら、
どうなるだろう?
取り返しのつかないことになるのは、
皆さんも容易に想像できるだろう。
会社にも、これと同じことが言える。
仕事でのミスや小さな綻びを、
上司に報告せずに放置すれば、
会社の生命が危機にさらされることになるのだ。
だから、早期発見と、
初期対応がとても重要になってくる。
だが、どうすればよいのだろうか?
それは、スタッフたちが、
ミスやトラブル、クレームなどを、
ためらうことなく、速やかに、
上司へ報告できる環境を作っておくことだ。
そして、
悪い事が起こった場合、
どのような行動をとるのが適切なのか、
初期対応がどれほど大切なのか、
社長が繰り返し教え、
スタッフたちに浸透させることが大切だ。
「ミスは誰にでもあることだ」と、
皆が理解していれば、報告もしやすい。
そういう風土を作るのは社長や経営者だ。
何か問題が発覚したら、皆揃って、
迅速にリカバリーする方向へ動けるような、
体制づくりをしたいものだ。
社内の小さな問題を見逃さず、
組織の健康と成長を支えることも、
社長として、重要な務めだと考えている。
池本克之です。
人手不足はこの先、永遠に付きまとう
経営課題だろう。
募集をしても応募がない。
応募があってもいい人材がいない。
やっと採用できてもすぐ辞める。
どうすればいいのだろうか?
今いる社員が辞めないように
給料を上げたい。
でも、お金がない。
しかし、辞められると困るので
社員の機嫌をとって、嫌われない
ようにする。
おかしな話だ。
社長が社員に気を遣う
正しく言うと遣いすぎる行動は、
やめた方がいい。
そんなことをしても
社長のストレスになるだけで
辞める社員はそれでも辞めるからだ。
そもそも「機嫌」は、仕事では必要がない。
それらは自分でコントロールするものであり、
社員の「機嫌」は社長の仕事ではない。
機嫌を取ると、社員には甘えが生まれる。
しかも、全社員に同じようにはできないので
不公平感が生まる。
そうすると、機嫌を取ってあげない
他の社員はモチベーションが下がる。
そして社長のストレスは増えてる。
それよりも自分で自分の機嫌を取れる
そんな社員を採用することだ。
中小企業にそんな優秀な人から
応募があったら苦労はしないよ。
その通りだ。
しかし、エネルギーを使うべきなのは
社員の機嫌を取ることではなく、
社員を採用することなのだ。
確かに苦労はするだろう。
しかし、諦めてしまえば何も変わらない。
変わるには、やるしかないのだ。
池本克之です。
あなたの会社には、
雑談の文化があるでしょうか。
もしかすると、社長の方の中には
オフィスにいる時間よりも
外にいる時間のほうが長く、
スタッフが雑談をしているかどうか
分からないという場合も
あるかもしれません。
また、雑談と聞くと
「そんな暇があれば仕事をしなさい」
と感じる方も
いらっしゃるかもしれません。
もちろん、ダラダラと
雑談ばかりしているのは
好ましくないでしょう。
仕事の進捗に影響するからです。
実際に、スタッフがダラダラと
雑談をしている姿を見ると
イライラしてしまう方も
いるのではないでしょうか。
しかしながら、適度な雑談には
決してマイナス面だけではありません。
適度な雑談が
仕事のスピードを上げたり、
スタッフ同士の人間関係を良くすることに
つながる場合もあるのです。
どういうことかと言いますと、
適度に雑談を交わすことで
相手のことを知る機会が増えたり、
思いがけないアイデアが
ふと浮かぶことがあるということです。
それが思わぬビジネスへ
発展することだってあり得ます。
また、会議では出なかったような
突拍子もない提案が
雑談の場だからこそ
生まれるケースもあります。
ところが、部下の中には
「仕事中に雑談しづらい
雰囲気があってやりにくい」
「雑談ができるような上司ではない」
と感じている方もいるようです。
こうなると、
話したいことがあっても話せませんし、
「ここが困っている」
「もっとこうしてほしい」
と思っていても
言い出せなくなります。
「何か言いたいことがあるなら
言えばよいのではないか」
と考える方もおられるでしょうが、
部下が上司に言えないのは
上司が言いにくい雰囲気を
作っている可能性もあるからです。
これは、理解しておく必要があります。
雑談には、悪い面だけでなく
良い面も多くあります。
何気ない雑談が
生産性を高めたり、
人間関係を良くする効果もあるのです。
普段の会話では出ないようなアイデアが
雑談の中から生まれることもありますし、
雑談を通じて部下との信頼関係を
構築することもできます。
そのために、
「自分は話しかけづらい雰囲気を作っていないか」
「雑談しにくい環境を作っていないか」
もう一度考えてみることが、
組織を円滑に動かす上で
非常に重要だと感じています。
池本克之です。
社長やマネージャーの中には、
部下に仕事を任せられないと
悩む方も多いようです。
もちろん、
誰かに自分の仕事を任せるのは
不安を感じたり、
「本当にできるのか…」と
考える場合もあるでしょう。
「自分が思った通りの仕上がりに
ならなかったらどうしよう…」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そうなると、
また自分が一からやらなければならない
という考えが頭をよぎり、
結局すべてを自分でやってしまう
という方もいます。
しかし、どのような方でも
一人の力には限界があります。
すべてを一人でこなすには
無理が生じますし、
時間も足りなくなります。
その結果、
肝心な仕事が後回しになってしまう
可能性があります。
このような事態を避けるためには、
自分以外の人に仕事を任せることが
とても大切です。
とはいえ、
部下に仕事を任せられない上司には
いくつか共通する傾向が見られます。
そのひとつが、
「自分でやったほうがいい結果が出る」
と思い込んでいることです。
これは、ある意味当然かもしれません。
自分よりも経験が浅く、
知識やスキルが十分でない部下が
優れた結果を出すのは
難しいと感じるのは自然なことです。
ですが、
そんな部下を成長させて
結果を出せるように導くのが
上司の役割ではないでしょうか。
自分がやったほうがうまくいく、
このような意識が強い方は
能力や経験に自信をお持ちの
優秀なタイプだと思われます。
しかし、優秀だからこそ
周りの部下が自分よりも
劣っているように見えてしまい、
なかなか仕事を任せられないのです。
けれども、仮に部下の能力が
まだ十分でなかったとしても、
自分一人であげられる成果は
100のままです。
それを200や300に増やすためには
部下の力を活用することが欠かせません。
会社や組織がリーダーに求めているのは、
たった一人で成果を出すことではなく
チーム全体で大きな成果を出すことです。
自分以外の方に仕事を
任せられるようになれば、
上司はもっと重要な仕事に
取り組めるようになるだけでなく、
時間を有効に使えるようにもなります。
仕事が進むスピードも上がりますし、
重要な仕事に集中することも
できるでしょう。
実際、「任せてみたら
思ったより良い結果になった」
というケースは少なくありません。
組織が今後20年、30年、
さらに50年先も続いていくためには、
仕事を誰かに継承していくしか
ありません。
「自分以外の人に任せるのは不安だ」
「自分がやったほうがいい結果が出る」
と思うお気持ちはよく分かります。
ただ、今部下に仕事を任せることで
将来的に「自分の時間」を
より多く手に入れることにも
つながるのではないでしょうか。
池本克之です。
組織の運営に携わる者は
それなりの管理責任がある。
「管理職」という言葉があるが、
そのようなポジションの人は、
何を管理しているのだろうか?
何を管理すべきなのだろうか?
予算管理、人員管理、
進捗管理など、
組織の中には管理を必要とすることが多い。
予算がきちんと組まれているか?
スタッフが適切に配置されているか?
業務が予定通りに進捗しているか?
これらを把握=管理し、
必要に応じで修正を加える。
それが上手くいかないと、
組織の経営も、上手くいっていないということになる。
そこでありがちな上司の行動は、
部下、すなわち「人」を、
管理しようとすることだ。
「部下を管理するのが上司の任務」
と考えている人は意外と多い。
部下の行動を監視し、
仕事のやり方を指導し、
時にはパソコンの書式設定にさえ言及する。
それは何故かと言えば、
部下を信頼せず、
小さなミスを恐れているからだろう。
しかし、部下にとっては、
自分の一挙手一投足に、
上司が常に目を光らせているという、
息の詰まる状況だ。
上司に信頼されていないと感じ、
何か怒られるのではないか?と怯え、
萎縮し、緊張しながら仕事に向かうことになる。
こんな状況では、部下は、
自分の能力を最大限に発揮できない。
新しいアイディアを提案することもできず、
ただ上司に言われたことを、
言われたとおりにやるだけだ。
上司は組織の成果を上げる目的で、
部下を管理しているのだろうが、
これでは成果が上がるどころではない。
組織の雰囲気さえも低迷してしまう。
信用されていない、と感じた部下は、
自信を失うだけでなく、
上司への信頼感も失うだろう。
これらはすべて、
「仕事」を管理することと、
「人」を管理することを、
混同してしまったための結果と言える。
管理すべきは、「仕事」であって、
「人間」ではない。
これをしっかりわきまえるべきだ。
目標達成へのプロセスには、
様々なルートや、手法があるだろう。
仕事として求められる目標を達成できるなら、
どのような個性で進めるかは、部下の自由だ。
仕事の進捗に問題がなく、
クオリティも想定通りであれば、
部下の行動に口出しする理由はないだろう。
実際、私はそういう意味で部下の管理はしていないし、
経過報告に問題がなければ、
そのまま、その仕事を部下に任せている。
もちろん、仕事の進捗状況が、
当初の計画から大きく逸脱するようであれば、
軌道修正のための打ち合わせや指示を行うことはある。
その場合でも、部下という人間を咎めるのではなく、
一緒に仕事内容の問題点を取り出し、
改善策を見つけることが主眼となる。
このようなアプローチをとれば、
組織の雰囲気が悪くなることも避けられ、
皆が自発的に、一つの目標へ向かうことができるだろう。
「人」は、組織の目標達成のための手段ではない。
上司が好きに動かしていいコマでもない。
あなたが今まで必死に人を管理してきたのなら、
今すぐ認識を改めて欲しい。
そのことは、
あなたの組織にとって
きっと良い成果をもたらすだろう。
池本克之です。
部下が仕事をしているときに、
パソコンをのぞき込んで
「ああ、そこは違います」
「ここはこうしてください」
と、いちいち口を出してくる方は
いないでしょうか。
こうなると、
部下は仕事が非常に
やりにくくなってしまいます。
いちいち口を挟まれるため、
嫌な気分になるのです。
しかも、パソコンをのぞき込まれると
監視されているようにも
感じてしまいます。
そして、その方が後ろを通るたびに
嫌な気分になり、
「また来た…」と
思うようになります。
これでは、もっと進むはずの仕事が
進まずに部下もイライラしてしまいます。
もちろん、パソコンをのぞき込んで
細かくチェックをする側にも
理由があるのでしょう。
上司としては、
部下が間違わないようにと考えて
指導をしているのかもしれませんが、
実は、これが部下の生産性を落としたり
ストレスを抱える原因になるのです。
では、どうすればよいのでしょうか。
まずは、
人を管理するのではなく
仕事を管理するという意識を
持つことが必要です。
しょっちゅう部下の仕事に
口を出したり、
部下を呼びつけて事細かに報告させ、
部下のやり方にいちいち
口を挟むような行動は、
人を管理している状況と同じです。
そうではなく、
仕事がうまく進んでいるならば
余計なことは言わずに任せる。
計画通りに進んでいないときには
詳細な打ち合わせを行い、
軌道修正をするために
細かな指示を出すこともあります。
こうした進め方であれば、
部下は安心して仕事ができますし、
仕事のスピードも上がっていくでしょう。
さらに、上司が自分を信頼して
任せてくれていると感じられれば、
部下のモチベーションも
高まるはずです。
部下の行動が
「ちゃんとできているか」
「しっかりやってくれているか」
と気になるかもしれませんが、
あくまでも上司の役割は
人を管理するのではなく
仕事を管理することです。
この点を、
普段から私自身も含めて
忘れないようにしたいものです。
池本克之です。
仕事をしていると、
さまざまな悩みや問題に
ぶつかることがあります。
そのようなときに、
社内に相談できる方がいれば
どれほど心強いことでしょう。
前を向いて進むきっかけにも
なるかもしれません。
しかし、普段から
相談できるような環境ではなかったり、
話を聞いてくれそうな方がいない場合は
精神的に厳しくなってしまいます。
一人で抱え込んでしまい、
仕事にまで影響する
可能性もあります。
これでは、ご本人もつらいですし、
周りの方々も
出したい成果を出しにくくなって
しまいます。
では、このようにならないためには
どうしたらよいでしょうか。
それには、
相談できる環境をつくる
ということが大切です。
相談できる環境とは
どういうことかと言うと、
例えば部下が
「少しご相談したいことがあるのですが、
よろしいでしょうか」
と声をかけた際に、
「ああ、後で」
「今は忙しいから今度でもいいかな」
などと後回しにするのではなく、
「今は少し忙しいけど、
〇〇の時間なら大丈夫です」
というように、
部下とお話しする時間を
しっかり確保して差しあげることです。
そうすることで、
部下も自分の話を流されたわけでは
ないと感じ、安心いたします。
「自分のために時間を取ってくれている」
「自分の話を真剣に聞いてくれようとしている」
という印象を持ち、
うれしく思うことでしょう。
また、
「真剣に自分のことを考えてくれている」
とも感じられるため、
部下との信頼関係は一気に強まります。
そして、何か悩みや不具合があれば
すぐに相談してくれるようにもなるでしょう。
これは、とても良いことです。
問題が大きくなる前に
解決できるかもしれませんし、
部下のちょっとした変化にも
すぐに気付けるようになるからです。
しかし、その反対に、
「また後で」
「今は忙しいから今度ね」
といった言葉で
そのままにしてしまいますと
部下との信頼関係は少しずつ
崩れていきます。
「この人は自分のことを
考えてくれていない」
「あの方には何を言ってもむだだな」
と思われてしまうためです。
そうなりますと、
部下に望むような行動を
取ってほしいと思っていても
実現するのは難しくなるでしょう。
どのような方でも
仕事をしていれば
悩みや不具合を感じることはあります。
その際、
すぐに気付けるように、
部下が
「話したいことがある」
「相談したいことがある」
と言ってきた時には
時間を確保して
お話しを伺うようにすることが大切です。
これが
部下との信頼関係を強固にすると同時に、
普段の仕事をよりスムーズに
進めることにもつながります。
池本克之です。
新しいことを考えることは楽しい。
そう考える人は経営者に多いだろう。
例えば、新しいビジネスを思い付いて
収支のシミュレーションをしてみる。
といったことだ。
そして、やろうと決断したときは
準備を始め、計画を立て、その日に
向かって進んでいく。
その高揚感が楽しいと感じるのだ。
ただし、ビジネスは始まりと同時に
終わりも決めておく必要がある。
つまり、撤退基準だ。
いつまでに黒字化しなかったら
どんなに思い入れがっても
まだ可能性があると思っても止める。
それを決めるのだ。
あと半年だけ、あと100万円だけ
と引き延ばすと大抵大きな失敗になる。
始まりと終わりを自分で決めたい。
それは、人間の根本的な欲求だ。
それができるのが経営者だ。
池本克之です。
思ったことが言えない空気があります。
思ったことが言えないと
自分の中にイライラや不満がたまり、
それがいつの日か爆発することがあります。
または、爆発はしなくても
ストレスを抱えることによって
辞めるという選択をする方もいます。
それ以外にも
会社や上司のことを
「諦めている…」という方も
いらっしゃるかもしれません。
(このような状態ですと
その方のモチベーションは一切上がらず
きっと、いずれ辞めていくでしょう…)
思ったことを言えない空気は多くの場合
上の立場の人が作っていることがあります。
例えば
いつも険しい顔で仕事をしていたり
何か話しかけてもいつもイライラしていたり
何かを思い切って相談したのに
受け入れてもらえなかったことが
ある、などです。
このようなことがあると
話しかけづらくなり
言いたいことがあっても
言いにくくなってしまいます。
話しかけると怒られそうで
とばっちりを受けるのは
誰でも避けたいと考えるでしょう。
さらに
この人なら大丈夫だと思って
相談してみたものの
こちらの考えを受け入れてもらえなかった場合
「もう、この人には
一切相談しないようにしよう」
と思ってしまうこともあります。
職場に言えない空気が漂っていると
人間関係まで悪くなります。
なぜなら、本音を言えないからです。
本音を言えない状態で
何か不満があっても
そのまま仕事をしたり
言いたいことがあっても言えずに
ストレスをためるようになるからです。
こうなると
表向きは明るい表情で振る舞っていて
周りとうまくやっているように
見えていたとしても、
実際にはそうではありませんので
知らないところでお互いの間に
大きな溝ができてしまいます。
(これは本当に恐ろしいことです…)
そして、大切な方が突然
「辞めます」と申し出たり
組織がスムーズに動かなくなる
場合もあります。
この文章を読んで
「言いたいことがあれば
言えばいいのではないのか」
と思われる方も
いるかもしれませんが、
全員がそうできるわけではありません。
それに
言えない空気を作っているのは
私たちのような上の立場の人間である
可能性もあります。
最近、部下の態度が違うとか
なんだかおかしいと感じたら
言えない空気を作っていないか
考えてみてください。
気付いたときには遅かったと
ならないように、
部下のちょっとした変化に
気付いてあげることが
お互いの人間関係を構築する上でも
大切だと感じております。
池本克之です。
組織で働いていると、
突然、部下を裏切る人がいます。
どういうことかというと、
さっきまでは部下を褒めていたのに、
自分よりも上の人から指摘されると
急にそちら側に回って、
一緒に部下を批判しはじめます。
もし、こんな八方美人の上司が
組織にいたら、
組織はどうなるでしょうか。
きっと、社長の見ていないところで、
組織は音を立てて
崩れていくはずです。
八方美人の上司は、
部下からの信頼も一気に
失ってしまいます。
その上司にしてみれば、
自分より上の人に
好かれたいとか、
部下の失敗を
自分の責任にしたくないから
逃げたいという思いが
あるのかもしれません。
でも、部下からすると
「裏切られた…」
「さっきは違うことを言っていたのに」
と感じて、苛立ちを募らせていきます。
そしてそれが不満になって、
辞めるという選択をする人も
出てくるでしょう。
辞めなかったとしても、
上司への信頼がなくなるので、
仕事を頼まれてもイヤイヤやったり、
素直に動こうとしなくなります。
さらに、部下からの信頼を失った上司は、
その後の仕事でも苦労することに
なるでしょう。
たとえば、部下に仕事をお願いしても、
協力的に動いてくれなかったりして、
仕事のスピードが落ちてしまいます。
たとえ仕事をしたとしても、
内心モヤモヤしているので、
どうにかして上司を困らせてやろう
と考える部下もいるかもしれません。
そうなると、社長の知らないところで、
足の引っ張り合いが起きるようになります。
では、このような状態にならないためには
どうすればいいのでしょうか。
どうすれば、社長の見ていないときでも、
上司が部下に対して正しい行動を
取れるようになるのでしょうか。
それは、あなたが考える
「上司の責任」というものを
教え続けることが必要です。
あなたの中にも、
「上司の責任はこういうものだ」
という考えがあると思います。
たとえば、
「上司の責任は部下を守ること」
「上司の責任は素晴らしい成果を出した
部下をみんなの前で褒めること」
など、いろいろな価値観があるはずです。
それを、部下を持つ人に
繰り返し伝える必要があります。
一度だけ伝えても、
あまり意味がありません。
飽きるほど何度も
繰り返して教えることが大切です。
そうすることで、
部下を裏切らない上司へと
成長していきます。
あなたは、部下を持つ人に
このようなことを伝えているでしょうか。
もしかすると、あなたの知らないところで
仕事のスピードが落ちたり、
スタッフ同士の関係が
悪くなっているかもしれません。
そうならないためにも、
あなたが考える「上司の責任」は
どんなものか、
もう一度考えてみてほしいです。
そして、
それを何度でも繰り返し伝えることを
おすすめします。