池本克之です。
「部下との距離感がわからない」と
悩む管理職が増えている。
2025年4月に実施された
ある民間調査では、
「上司との距離が近すぎて
ストレスを感じる」と
回答した若手社員が38.4%。
一方で
「上司が遠すぎて相談しづらい」と
感じている社員も42.1%にのぼった。
この結果が示すように、
上司と部下の関係は
「近すぎても、遠すぎてもダメ」なのである。
では、どうすれば
“ちょうどいい距離感”を保てるのだろうか。
まず前提として、いまどきの若手社員は、
「過干渉」や
「プライベートへの踏み込み」に敏感である。
ランチや飲み会への強制参加、
休日の連絡などは避けるべきだ。
逆に、関わらなさすぎるのも問題である。
部下は、「放置されている」と
感じると、不安を抱きやすくなる。
特に入社1~3年目の社員は
「見てくれている人がいるか」を
非常に気にする傾向がある。
そのため、部下との距離感は
「一方的に縮める」のではなく、
「相手が望む距離に寄り添う」ことが
大切である。
たとえば、以下の3つの行動が有効だ。
定期的な1on1で、まず雑談から始める。
いきなり業務の話をしてはいけない。
「最近どう?」という一言をふればいい。
社員が話しはじめたら、
社長は聞き役にまわる。
これで、心の壁はぐっと低くなる。
相談には即リアクションする。
「困ったら言ってね」
と言うが、本当に困ったときに
相談してくる社員は実際には少ない。
もし実際に相談されようものなら、
即応答・即対応すべきだ。
これで信頼のベースが築かれる。
干渉しないが、
“気にかけているよ”ということは伝える。
メールやチャットで一言添える、
「よくやってるね」と小さく声をかける。
これは “遠すぎる上司” の対策にもなる。
コロナ禍以降、
リモートワークやフレックス制度が
定着したことにより、
物理的な距離と心理的な距離のバランスが、
より一層問われている。
近すぎず、遠すぎず。
その“ちょうどいい距離感”を探るためには、
一人ひとり違う感覚を理解する
柔軟性と、観察力が必要なのだ。
上司が歩み寄ろうとする姿勢は、
間違いなく部下の安心感と
信頼につながる。
そして、その信頼が、
離職率を下げ、
生産性を高め、
組織全体の力を
押し上げていくのだと私は考えている。
PS
経営者にとって、課題は尽きません。
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池本克之です。
私のオフィスでは、
毎週必ず花を飾っている。
花の種類は季節によって変わる。
桜の枝を飾ることもあれば、
ひまわりのように元気な花を
置くこともある。
控えめな白い花だけを
揃えることもある。
この習慣は単なる趣味や装飾ではない。
ましてや「贅沢」や
「コストのかかること」という
発想でもない。
むしろ、これは経営において
重要な意味を持つ行為である。
第一に、花は「場の空気」を変える。
人は無意識に
環境の影響を受けている。
空気が澱んでいる場所では、
会話も思考も重くなる。
反対に、目に美しいもの、
自然のエネルギーを感じられるものが
ある空間では、
人の表情が柔らかくなり、
声のトーンも上がる。
これは心理学や
環境デザインの分野でも
証明されていることである。
第二に、花は「時間の流れ」を感じさせる。
企業経営は数字やスケジュールに
追われがちだ。
しかし、季節は数字ではなく、
自然のサイクルで進む。
花を入れ替えるたびに、
私たちは「今はこの季節か」と気づき、
日常の中に小さな節目が生まれる。
それは組織にとって、
呼吸を整える時間でもある。
第三に、花は「文化」をつくる。
オフィスに花があるということは、
「この会社は空間と人を
大事にする」という
メッセージになる。
社員や来客は、
それを言葉ではなく感覚で受け取る。
文化は言葉だけでは根づかない。
日々の行動や環境の積み重ねが
文化を形づくるのである。
私は経営者に対して、
「数字で考える」ことを
強く勧めている。
しかし、数字だけでは組織は動かない。
数字は経営の骨格を支えるが、
血を巡らせるのは感情であり、
感覚である。
その感覚を養うためのひとつの方法が、
この「花を飾る」という行為だ。
さらに言えば、
花を飾る習慣は
「経営者の心の余裕」を示す。
忙しさや問題解決に追われる日々の中でも、
花を選び、置き、
愛でる時間を持てるということは、
自分と組織のバランスを取る力がある
ということだ。
これは単に見栄えの問題ではなく、
経営の姿勢そのものである。
オフィスの花を飾っている、
社員もふと笑顔になる。
生の花は面倒だ、
という価値観ではなく、
きれいなものがあると
気持ちがいいという価値観が大事だ。
来客が声に出さなくても
「きれいだな」と思ったり、
「こんな花あるんですね」と声をかける。
そこに生まれる会話や空気の変化は、
数字には現れにくいが、
確実に組織のエネルギーを高める。
経営において、
費用対効果という考えは大切である。
しかし、効果は必ずしも
短期的な売上や利益だけで
測れるものではない。
長期的に見れば、
空間づくりや文化づくりに投じる
小さなコストが、大きな価値を生む。
だから私はこれからも
毎週花を飾り続けるという
価値観を大事にしたい。
それはオフィスのためであり、
社員のためであり、
そして経営者としての
自分のためでもある。
花は、組織にとって単なる装飾ではなく、
「呼吸」をつくる存在である。
池本克之です。
社長なら、どんなに苦しいときでも
どうやったら今の状況を乗り越えられるか?
打開できるか?と
方法を考えるだろう。
夜も眠らずに
必死になって考えるのではないか。
一緒に働いているスタッフの人生や
その家族の人生だってかかっているのだ。
無責任になるわけにはいかない。
しかし、スタッフはというと、
経営には無関心、
会社を伸ばすためにこれをやろうと
言っても、
「そんなの無理ですよ」
「今も忙しいですし…」
などと言い、
実行に移すまでに多くの時間がかかる
場合があるだろう。
「自分はこんなに強い思いがあるのに、
それが伝わらない…」
このようなことで悩んでいる社長は
多いように感じている。
会社を成長させなければ、
売上を上げ続けなければ、
スタッフへの給料だって払えなくなって
しまうのに、
それがわかってもらえない。
スタッフの中には、
できない理由ばかりを探す人も
いるのではないか。
一体どうすれば、
このような状況にならずに済むのか…?
どうすれば、自分と同じように
考えて行動してくれるように
なるのだろうか?
それには、
できない理由を探すのではなく、
できる方法を考えるということを
教えるのが重要だと考えている。
多くの人は、やりたくない、
これ以上自分の仕事が増えるのが嫌だ…
めんどくさい…
などという理由で
できない理由を探してしまう。
できない理由を探すのは
とても簡単だ。
しかし、そのようなことばかりを
言っていては何も始まらないし、
何も進まない。
できない理由を探すのではなく、
どうやったらできるようになるのかを
考えさせる必要があるし、
なぜ、そのように考えなければ
ならないのか?
また、実際にできるようになったら
会社はどうなって、
スタッフはどうなるのか?
というところまで伝える必要がある。
そして、1度だけではなく
大事なことは繰り返し何度でも
伝えるのが大切だ。
自分たちに関係があると思えば
人間は動きやすいし、
何度でも言われたことは忘れにくい。
いざというときにも
思い出せるようになる。
できない理由ばかりを探して、
何も進まない…
社長の自分ばかりが動いている…
このような状態を防ぐために、
できない理由を探すのではなく、
できる方法を考えるクセを
つけることをオススメする。
せっかく組織で働いているのだから、
1人の力だけではなく、
組織全員で大きなことを達成したいものだ。
PS
組織の価値観を統一すると、
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池本克之です。
一流と呼ばれる経営者は、
会社の価値を上げるために服を選んでいる。
自分のためではなく、
「会社のため」
「会社に集まる人のため」に
着る服を選んでいるのだ。
僕がこれまでに出会ってきた
一流と呼ばれる経営者に共通しているのは、
こうした服装や外見に対する考え方である。
実際、一緒に仕事をしているスタッフは
社長のことをよく見ているし、
服装1つとっても
「社長はこんな服装をするんだ…」
「なんかあまり印象良くないよな…」
と思う人だっているのだ。
反対に、
「社長、きまっていていい感じだな」
「かっこいいな」
という印象になることもある。
もちろん、服装以外にも
社長の考え方やものの見方、
外部の人に対する接し方なども
よく見ている。
そして、
そこで社長がやっているような行動を
スタッフ自身も真似するようになるだろう。
社長がスタッフに与える影響は
とてつもなく大きい。
それを、
社長自身がよく理解しておく必要がある。
従業員が何百人、何千人規模の
大企業になると状況は変わってくるかも
しれないが、
従業員が数十人といった規模の
中小企業では、
経営者・社長の個性や考え方、
人間性そのものが、
イコール会社の企業文化になる。
そうした文化を好む人たちが
集まってくるようになるし、
経営者の人となりや経営理念、
考え方や発想を「よし」として
その人についていこうと考え
人は集まってくるのだ。
僕らは、会社のブランドである。
そんな自分のイメージを上げることは、
会社のブランドイメージを
向上させることにも直結する。
あのパーソナルトレーニングジム
「RIZAP」を運営する
RIZAPグループの瀬戸社長は、
社員が社長に話しかけやすいような
環境づくりにとても気を遣っている
という記事を見た。
なので、普段はなるべくカジュアルな
服を着てくることを心がけているようだ。
そうすることで、
スタッフが打ち合わせをしている中に
自然と割り込んで話に加わったと
しても、
社長がやってきて
スタッフが緊張して口を閉ざしてしまう…
なんてことはないそうだ。
社長自身が、
自分に話しかけやすいような
環境づくりをしたいという意識が
あるからだろう。
そのような職場は色々な意見が出るし、
アイディアも出やすい。
一流と呼ばれる経営者は、
会社の価値を上げるために
服を選んでいる。
そして、自分のためではなく、
「会社のため」
「会社に集まる人のため」に
着る服を選んでいるのだ。
僕ら社長が
スタッフや周りにいる人たちに
大きな影響を与えるのであれば、
どのようなことであったとしても
できるだけ良い影響を与え続けて
いきたいものだ。
池本克之です。
私は会社の早朝の時間が好きだ。
特別な時間である。
まだ誰も出社していない
オフィスに足を踏み入れると、
外の喧騒とはまるで別世界のような
静けさが広がっている。
空調の音と、
パソコンの起動音だけが小さく響く。
この時間こそ、
最も集中できる環境だと感じる。
早朝の魅力は、
まず「割り込み」がないことだ。
電話も鳴らず、インターフォンも
メールもほとんど届かない。
誰かに話しかけられることもなく、
自分の思考が途切れない。
この貴重な時間は、
日中の何倍もの価値がある。
アイデアを練る、
戦略を考える、
重要な文章を書く
こうした頭を使う仕事は、朝の時間に限る。
ここで一気に進むのだ。
さらに、早朝は判断力が澄んでいる。
人は朝起きてから時間が経つにつれ、
無意識に小さな判断を積み重ね、
脳が疲れてくる。
夕方になると集中が続かないのは
そのせいだ。
だからこそ、
まだ心も体もリセットされている朝に、
大事な判断を下すのが理にかなっている。
この静かな時間だからこそ、
日中では見過ごしてしまう
小さな気づきが得られる。
世の中では「夜型」も「朝型」も、
それぞれの働き方として尊重されるべきだ。
しかし、経営者という立場では、
朝の時間の使い方が
そのまま会社の方向性に
影響を与えると感じる。
早朝の1時間は、日中の3時間に匹敵する。
この感覚を知ってから、
私は朝の予定を最優先に
スケジュールを組むようになった。
誰もいない会社の朝は、
ただ静かなだけではない。
そこには一日の始まりを
自分のペースで設計できる贅沢がある。
その時間をどう使うかで、
その日一日の質が決まるのだ。
池本克之です。
仕事をしていると、
自分よりも年上の人が部下になる
場合がある。
そうなったときに、
あなたはどのように対処している
だろうか?
働く人の中には、
自分よりも年上の部下をどうやって
動かせばいいのか?
どのように接すればいいのか?
と、悩んでいる人も多い。
そして、悩んだ結果、
具体的な解決策が分からないので、
日々、「やりづらいなぁ…」と
思いながら仕事をしているようだ。
このままでは、仕事の効率も
下がってしまうだろう。
また、このような人たちとは反対に、
「年齢が上でも関係ない!
上下のけじめをつけて、
なめられないようにしよう」と
考える人もいる。
しかし、やはり年上の部下にしてみれば
年下の上司は当然、おもしろくない
存在だ。
もしも、
「この仕事、やっといてくれる?」
などとタメ口で指示をしたら、
一瞬で敵と認定されるだろう。
その後は、考えたくもないが、
年下の上司に反発したり、
足を引っ張ろうとする。
理屈の面では仕方がないことだと
わかってはいても、
感情の面では、
「年下が自分よりも上の立場に
なるなんて嫌だ」
「許せない」
と、納得がいかないものだ。
このままの状態では、
チームを成功に導くのが
難しくなってしまう。
では、年上の部下がいるときには、
どのように接すると
うまくいくのだろうか?
それは、年上の部下に対して
リスペクトのマインドを持って接し、
それをきちんと言葉で伝えることが
何よりも重要だと考えている。
経験を重ねた年上の部下には、
相応の知識やノウハウがあるし、
人脈もある。
仕事を上手に任せることができれば、
頼もしい戦力になるだろう。
ただ単に、
「この仕事、やっといてくれる?」と
言うだけではなく、
相手に対してリスペクトの気持ちを
一緒に伝えることで、
「よし、やってやるか」と思うものだ。
ビジネスでは、
感情よりも論理を優先しがちで、
特に能力のある人は
論理に正当性があれば通じると考える
傾向がある。
しかし、忘れてはいけないのは、
人間は感情によって動かされるという
ことだ。
年上の部下との良い関係性を
築いていくためにも、
リスペクトのマインドを持って接し、
それをきちんと言葉で伝えることを
意識してやっていきたいものだ。
池本克之です。
これまでに何度かお話しているが、
「部下に言ってはいけない一言」
というものがある。
その一言で
部下のモチベーションは
一気に下がってしまう。
これからお話しするその禁句、
部下のモチベーションを下げる一言とは、
「自分で考えろ」
という言葉だ。
いまどきの若い世代は、
この言葉を投げられると、
一瞬で心が折れてしまう。
この言葉のもつ破壊力は、
計り知れないほど大きいものだ。
いまの若い人たちは
自分を出すことに臆病だ。
人に些細なことを聞くだけでも
相手の反応を気にして不安を抱いてしまう。
「いま話しかけて平気だろうか?」
「こんなこと聞いていいのかな…」
「迷惑なヤツと思われるかも…」
そんな彼らが、やっとの思いで、
勇気を振り絞って上司の意見を求めたときに
「それぐらい、自分で考えろ」
と言われたら、
もう二度と質問などできなくなるだろう。
怒られたと感じる人もいるだろうし、
低レベルの質問をしてしまったのか?と、
後悔し、落ち込む人もいるだろう。
そして、自分に自信が持てなくなり、
かと言ってまた質問することもできず、
悶々としながら過ごすことになる。
こうなると、負の連鎖が始まってしまう。
自分に自信がないため、
仕事でも自分の能力を存分に
発揮できなくなる。
上司だけでなく、
他のスタッフとの意見交換にも、
消極的になってしまう。
周りとのコミュニケーションが薄れ、
わからないことを誰にも聞けず、
一人、孤立状態となる。
そしてある時、
「辞めたい…」と思うようになるのだ。
せっかく志をもって入った会社で、
自分の能力を十分に発揮できないのは、
とても勿体ないし、不幸なことだ。
聞く機会を奪われることで、
本人の成長する機会までも、
失われてしまうのだ。
もしそのような精神状態で
仕事を続けていれば、
仕事の生産性や精度は落ち、
結果的に会社全体に影響を及ぼしてしまう。
本人にとっても不本意だろうが、
会社にとっても同じだろう。
このような事態を生まないために、
上司は、
上の「禁句」を心得ておくべきだ。
部下からのどのような疑問にも応え、
小さなことでも教え、そして見守る。
言われたことを覚え、経験を重ねる中で、
やがて部下にも自信が生まれ、
自分で考えて行動できるようになるだろう。
私たちが若かった頃と時代は変わっている。
これからの会社の成長を
担っていく若者たちを、
生かすも殺すも上司次第だろう。
成長する芽を摘まないことが、
とても大切だと感じている。
池本克之です。
これまでに何度かお話しているが、
「部下に言ってはいけない一言」
というものがある。
その一言で
部下のモチベーションは
一気に下がってしまう。
これからお話しするその禁句、
部下のモチベーションを下げる一言とは、
「自分で考えろ」
という言葉だ。
いまどきの若い世代は、
この言葉を投げられると、
一瞬で心が折れてしまう。
この言葉のもつ破壊力は、
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いまの若い人たちは
自分を出すことに臆病だ。
人に些細なことを聞くだけでも
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「こんなこと聞いていいのかな…」
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そんな彼らが、やっとの思いで、
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「それぐらい、自分で考えろ」
と言われたら、
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低レベルの質問をしてしまったのか?と、
後悔し、落ち込む人もいるだろう。
そして、自分に自信が持てなくなり、
かと言ってまた質問することもできず、
悶々としながら過ごすことになる。
こうなると、負の連鎖が始まってしまう。
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仕事でも自分の能力を存分に
発揮できなくなる。
上司だけでなく、
他のスタッフとの意見交換にも、
消極的になってしまう。
周りとのコミュニケーションが薄れ、
わからないことを誰にも聞けず、
一人、孤立状態となる。
そしてある時、
「辞めたい…」と思うようになるのだ。
せっかく志をもって入った会社で、
自分の能力を十分に発揮できないのは、
とても勿体ないし、不幸なことだ。
聞く機会を奪われることで、
本人の成長する機会までも、
失われてしまうのだ。
もしそのような精神状態で
仕事を続けていれば、
仕事の生産性や精度は落ち、
結果的に会社全体に影響を及ぼしてしまう。
本人にとっても不本意だろうが、
会社にとっても同じだろう。
このような事態を生まないために、
上司は、
上の「禁句」を心得ておくべきだ。
部下からのどのような疑問にも応え、
小さなことでも教え、そして見守る。
言われたことを覚え、経験を重ねる中で、
やがて部下にも自信が生まれ、
自分で考えて行動できるようになるだろう。
私たちが若かった頃と時代は変わっている。
これからの会社の成長を
担っていく若者たちを、
生かすも殺すも上司次第だろう。
成長する芽を摘まないことが、
とても大切だと感じている。
池本克之です。
最近、多くのビジネスパーソンに
共通しているのが、
「時間に追われている感覚」である。
朝からメールに追われ、
会議が続き、移動しながら資料を確認し、
気づけば1日が終わっている。
そういう日々を送っている人が、
いま非常に多いと感じる。
だが私は、あえて言いたい。
「そんなときこそ、
いったん止まるべきである」と。
なぜなら、走り続けていると、
自分がどこに向かっているかが
見えなくなってしまうからだ。
スピードを上げることが成果ではない。
“方向を見誤らないこと”のほうが、
はるかに重要である。
むしろ、止まって地図を確認する時間こそが、
中長期的には最大の成果に直結する。
多くの人は、忙しさを理由に、
考える時間を削ってしまう。
だが本来、
考えることが最上位の仕事である。
経営でも現場でも、
一度立ち止まって問い直す時間がなければ、
惰性で同じパターンを繰り返してしまう。
たとえば、
「本当にこの事業は今のままでいいのか?」
「この会議は、今後の方向性に貢献しているか?」
「このメンバーの強みは活かせているか?」
こうした問いを持つ時間こそが、
経営にも、人生にも必要なのだ。
いまのように変化が激しい時代では、
むしろスピードだけで突き進むことが
リスクに直結する。
私は、忙しいときほど
“敢えて止まる”時間を持つようにしている。
たった10分でもよい。
予定を詰め込むのではなく、
“空白”の時間をあえて残す。
その中で、視点が切り替わったり、
気づきが降ってくることがある。
時間に追われていると感じる人にこそ、
伝えたいのはこの一言である。
「止まることは、後退ではない」
むしろそれは、
次の一歩を
“正しく進める”ための準備である。
池本克之です。
拙著
『「いまどき部下」を動かす39のしかけ』が、
ありがたいことに2025年現在、
電子書籍でのダウンロード数が
累計400万を超えた。
2022年11月には文庫化され、
今なお全国の書店にて平積みされている。
多くの読者に手に取っていただけている
ことは、著者としてこの上ない喜びである。
ここまで広く読まれているのには、
やはり理由がある。
この本のきっかけは、
ある経営者からの相談であった。
「若手の離職が止まらない。
新卒採用を続けるべきか」
といったものであった。
こうした悩みは今もなお、
数多くの経営者が抱えている。
私は本書の中で、
20代・30代の若い社員たちを
「いまどき部下」と呼んでいる。
彼らに対して、
「なぜこんなこともわからないのか?」
「何度言えば伝わるのか?」
と頭を抱える上司は少なくない。
しかし、私は彼らに慣れている。
なぜなら、弊社には10年以上前から
大学生インターンが常時2〜4名在籍しており、
日々の実務を共にしているからである。
また弊社にはいくつかの明確なルールがある。
・会社の価値観に沿って仕事をする
・同じようにできる人を育てるまでが
仕事である
このルールのもと、
社員たちは若手やインターンに対して
「正しい仕事のやり方」を
伝える役割を果たす。
これらの行動指針やルールは、すべて
「CCS(Corporate Culture Standard)」
コーポレート カルチャースタンダード
というツールに集約されている。
つまり、企業文化の基盤である。
冒頭の社長も、
最終的にこのCCSを作成し、導入、
「もしこれがなかったら
離職は止まらなかった。
想像するだけで恐ろしい」と語っていた。
つまり、
「いまどき部下」は扱いにくい存在ではない。
彼らの特性を理解し、適切に教育すれば、
しっかりと能力を発揮してくれる。
重要なのは、成功体験を積ませ、
そこから学習させることである。
そして社長自身が
いまどき社員に「仕事を任せる」と
腹をくくることである。
時代が変われば、
社員の価値観や働き方も変わる。
それを理解し、
社長自身の意識と行動を変えていかなければ、
組織も進化できないのである。
PS
400万ダウンロード超えと好評いただいている
『「いまどき部下」を動かす39のしかけ』の本
詳細はこちら
↓
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