今年をどう生きたか

池本克之です。


2025年も、今日で終わります。
この一年を振り返ると、
「変化」という言葉を何度も聞きました。


AIの進化は一気に加速し、
「人にしかできないことは何か」が
あらためて問われる一年でした。


円安、物価高、人手不足。
ニュースを見れば、
不安になる材料はいくらでもありました。


しかし、
変わらずに続いているものもあります。


毎日、店を開ける人がいる。
現場で汗をかく人がいる。
目の前の仕事をやり続けている人がいる。


静かな成果は報道されません。


しかし、社会はそんな一人ひとりの
積み重ねで支えられています。


今年は、そんな当たり前の尊さを
強く感じた一年でもありました。


私自身も、この一年、
順調なことばかりではありませんでした。


迷い、立ち止まり、
「このままでいいのか」と
自分に問いかけた時間もあります。


それでも、続けてこられたのは、
このメルマガを読んでくださる
皆さまの存在があったからです。


直接お会いした方。
言葉を交わした方。
じっと読み続けてくださっている方。


顔は見えなくても、
「誰かに届いている」という実感は、
次の一歩を踏み出す力になりました。


今年は、社会全体を見ても、
「正解がない時代」に入ったことを
多くの人が感じ始めたことでしょう。


だからこそ、
一発逆転を狙うより、
地に足をつけて考え、
小さく試し、修正し続ける姿勢が
これまで以上に大切になってきます。


速さより、確かさ。
派手さより、誠実さ。


今年一年は、
そんな価値が少しずつ見直され始めた
転換点だったのかもしれません。


この一年、
本当にありがとうございました。


また来年も、
正解を押し付けるのではなく、
解決策を一緒に考えるスタンスで
発信を続けていきます。


どうぞ、よい年をお迎えください。

昨日の自分を超える

池本克之です。


ビジネスの世界において、
競争は避けて通れない。


市場がある限り、
必ずライバルがいる。
そして、ライバルの存在は
実は自分たちの成長にとって
欠かせない刺激でもある。


私は「競争を恐れるな」と常日頃思っている。
大事なのは、
勝ち負けよりも
“どう勝ち抜くか”の姿勢である。


競争に勝ち抜く企業には、
いくつかの共通点がある。


まず「他社と同じことをしていない」
ということだ。
当たり前のように見える業務でも、
少し視点を変えると、
まったく違う価値を生み出せる。


たとえば商品を売るだけの会社と
「お客様の課題を解決する」会社では、
存在意義が違う。


同じ業界にいても、
土俵をずらせば競争のステージが変わる。
つまり競争を“避ける”のではなく、
“自分たちの土俵をつくる”ことが大切なのだ。


もうひとつ重要なのは、「スピード」だ。


今の時代、情報も技術も、
あっという間に古くなる。
いかに早く決断し、動けるか。
そこに勝敗がある。


考えすぎて動けないうちに、
チャンスは過ぎていく。
「まずやってみる」という
文化を持っている会社は、強い。
その一歩の差が、やがて大きな差となる。


また、競争を勝ち抜くには、
“比較”ではなく
“目的”を見据えることも欠かせない。


ライバルを見て焦るのではなく、
自社の進むべき方向を見て判断する。
他社の戦略を気にして動くと、方向がブレる。


本当に勝てる会社は、
自分の「軸」を持っている。


それは経営理念やビジョンといった
“考え方”であり、
これがないとチームは揺らぐ。
社員一人ひとりが
「なぜこの仕事をしているのか」を
理解している会社ほど、競争に強い。


そして、最後にもうひとつ。
競争に勝ち抜くためには
「仲間を信じる力」が必要だ。


リーダーが一人で戦おうとしても、
限界がある。


社員を信頼し、権限を渡し、
それぞれが自らの持ち場で最善を尽くす。
その積み重ねが、組織全体の競争力を高める。


私はいつも
「チームの力こそが最強の戦略だ」と言っている。
優れた戦略よりも、
信頼関係で動くチームが最後に勝つ。


競争を勝ち抜くためには、
他社より優れることよりも
自社が変化し続けることが必要だ。


変化を止めた瞬間に、成長も止まる。


「今がいい」と思った瞬間に、
すでに遅れが始まっている。
勝ち続けるためには、
常に自分たちを問い直し、
進化し続ける姿勢が求められる。


競争とは、他人との戦いでありながら、
自分との戦いでもある。


昨日の自分たちを超えられるか。


その挑戦を続ける会社が、
最後には本当に強くなる。

世界の動きと中小企業の視点

池本克之です。


最近、世界のニュースを見ていると、
アメリカ、ロシア、中東、中国…
それぞれの国が
自国の利益を最優先に
動いていることがよくわかる。


戦争、資源、経済、テクノロジー。
どれもが複雑に絡み合い、
世界は静かに再編の時期を迎えている。
こうした動きを
「政治の話」
「遠い国の話」
として聞き流す経営者も少なくないが、
私はそれではいけないと思っている。


アメリカは依然として世界経済の中心である。
だがその姿は以前の「世界の警察」ではなく、
国内優先の色を強めている。


自国の利益に合わなければ関与しない。
つまり、世界はアメリカ任せでは動かなくなった。


一方ロシアは、エネルギーと軍事を
武器に存在感を保ちつつも、
長期的に見れば
国際社会からの孤立が深まっている。


中東は複雑だ。
宗教、民族、資源が交錯し、常に緊張が続いている。
原油価格の変動は、
最終的に我々の仕入れ価格や
物流コストにまで影響する。


そして中国。
経済規模ではアメリカに次ぐ
世界第2位の大国であり、
日本にとって最大の貿易相手国でもある。
その中国が、
内政も外交も「自国第一」で突き進むとき、
日本企業はどう対応すべきかが問われる。


こうした動きを見て、
「うちは中小企業だから関係ない」と
考えるのは危険だ。


世界経済はすでに、
一つの網のようにつながっている。
材料価格の上昇、為替の変動、国際物流の停滞。
どれもが日常の経営を左右する。
中小企業こそ、
こうした変化に最も敏感でなければならない。


経営者は“世界を読む力”を持つべきだ。
それは新聞の国際欄を詳しく読みまよう、
という意味ではない。


世界の動きが自社のビジネスに
どう影響するかを、
自分の頭で考えることが必要だ。


アメリカの金融政策が円安を進めるなら、
仕入れをどう見直すか。


中国の生産コストが上がるなら、
取引先をどう多角化するか。
こうした仮説を持ち、
次の一手を考える姿勢が必要だ。


世界は変わり続ける。
だがその変化を恐れて動かないのは
もっと危険だ。


今の時代、経営とは
「変化を見極め、先に動く力」そのものである。


国際情勢を他人事にせず、
自社の戦略に結びつけて考える。
中小企業こそ、
柔軟で、
スピーディで、
現実的に対応できる立場にある。


世界の動きを知ることは、
自分たちの未来を守ることでもある。


経営者として、
今ほど“世界を自分ごととして捉える力”が
問われている時代はないと思う。

好きなことを仕事にした人ほど、強くなる

池本克之です。


昔、あるプロ野球選手と
話す機会があった。
私はそのとき、素朴な疑問をぶつけた。


「好きな野球を仕事にできて、
しかも第一線でやれるなんて、
どんなに楽しいでしょうね」と。


するとその選手は、
少し笑いながらこう言った。
「いや、
野球が仕事って、きついですよ」と。


その言葉が印象に残っている。


好きで始めた野球でも、
プロとして続けるというのは、
まったく別の世界なのだ。


どんなに才能があっても、
結果を出し続けなければ生き残れない。
好きなことを“好きなまま”続けるためには、
好きだけでは足りない。


継続する覚悟と努力がいる。


経営も同じだと思う。
私も、自分の好きな仕事をしているが、
続けていく中で何度も壁にぶつかってきた。


最初のうちは情熱で走れる。
しかし、
結果が出ない時期、
周囲の期待に応えられない時期が必ず来る。


そんなときに
「好きで選び、会社をつくったのに、
なぜつらいのか」とひたすら考える。


だが、そんなときに
話した野球選手の言葉を思い出す。


好きなことを本気でやるからこそ、
きつくなるのだと。


好きなことを続ける人には、
ある共通点がある。


それは「壁を乗り越える覚悟」を
持っていることだ。


壁を避けず、
ぶつかって、
試行錯誤しながら前に進む。


結局、結果を出すのは「才能」ではなく
「継続」である。
才能があってもやめてしまえば終わりだ。
継続する人だけが、次の景色を見られる。


私も今までに事業の壁にぶつかり
「もう少し続けよう」
「いや、辞めたほうがいいか」
様々なことを考え、あらゆる視点で判断し、
やはりやってみよう、と思って、
踏みとどまった経験がある。


あのとき諦めていたら、今の体制はなかった。


努力が報われる瞬間というのは、
もう無理だ、、
と思った少し先にやってくるような気がする。


好きなことを仕事にするとは、
好きなことを「続ける責任」を
引き受けることでもある。


楽しいだけでは終われない。
だからこそ、続ける人は強くなる。


あの選手の笑顔の裏に、
どれだけの努力と苦しみがあったのか。


今なら少しわかる気がする。
好きなことを続けるというのは、
実は最も厳しく、
そして最も尊い挑戦である。

社員は家族か?それともビジネスの仲間か?

池本克之です。


経営者の中には
「社員は家族だ」と語る人がいる。


一方で「社員はあくまで
ビジネスのパートナーだ」と
突き放す人もいる。


どちらが正しいのか。
私は、社員を
“家族のように”考える姿勢が
必要だと考えている。


なぜか。


家族には教育がある。
家族には見守りがある。
家族には厳しさと
温かさが共存している。


経営者に求められるのも、
まさにその在り方だからである。


教育は、ただ知識やスキルを
教えるだけではない。


価値観を伝え、
会社の方向性を共有し、
「なぜこの仕事をやるのか」という
意味を示すことである。


親が子に社会のルールを伝えるように、
経営者は社員に会社の原則を
伝えなければならない。


これを怠れば、
組織はバラバラになり、いずれ崩壊する。


同時に、教育には“見守り”が欠かせない。
教えっぱなしでは成長はない。


試行錯誤をさせ、
失敗も経験させ、
その上で必要な時に手を差し伸べる。


親が子の自立を信じて見守るように、
経営者も社員を信じることが求められる。


「任せる」と「放置する」は違う。
見守りとは、
責任をもって結果を確認しつつ、
過程を尊重する姿勢である。


もちろん
「家族だから甘やかす」という
誤解は危険だ。


家族には厳しさもある。
約束を守らなければ叱り、
努力を怠れば注意する。


その厳しさがあってこそ、
信頼が成立する。


経営者が社員を
家族のように考えるなら、
時に心を鬼にする覚悟も必要だ。


社員は単なる労働力ではない。
一人ひとりが人生を背負い、
会社に自分の時間を託している。
その重みを受け止めるのが
社長である。


だからこそ、
社員を「家族のように」考えることは、
単なる情緒ではなく
経営の本質なのだ。


教育も見守りも、
その根底にあるのは
「大切に思う心」である。


社員を家族のように思えるかどうか。
その姿勢こそが、
組織を強くし、
未来をつくる最大の力となるのである。

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出世欲がなくても会社は活気づけられる

池本克之です。


近年、多くの社長が口にする悩みがある。


「うちの社員には出世欲が感じられない」
「競争心が弱いのではないか」
という声だ。


高度成長期のように
「課長になりたい」
「部長になりたい」
といった欲求は確かに薄れている。


その背景には、終身雇用が崩れ、
役職にしがみついても
安心できない社会環境がある。


また、ワークライフバランスや
個人の自由を重視する
価値観も広がっている。


出世そのものを
目的にして頑張る社員は少なくなった。


では、いまの時代は
本当に競争心が消えたのか。


私はそうは思わない。


形を変えているだけで、
人は誰もが
「成長したい」
「認められたい」
という欲求を持っている。


出世ではなく
「やりたい仕事ができる」
「自分の強みを活かせる」ことが、
現代の競争心の燃料になっているのだ。


社長に求められるのは、
古い意味での「出世欲」を
社員に求めるのではなく、
社員が持つ「内なる競争心」を
引き出すことである。


それは次の三つの工夫で実現できる。


第一に、目に見える目標を用意することだ。
数字や期限だけではなく、
「お客様からの感謝の声を10件集める」
「新しい提案を必ず1つ出す」など、
努力の成果が実感できる目標を設定する。


達成したときに喜びや達成感が生まれ、
自然に次の挑戦へとつながっていく。


第二に、健全な競争環境をつくることだ。
同じ土俵で社員同士を競わせるのではなく、
個々の強みを活かせるテーマで比較する。

たとえば
「提案力」
「スピード」
「サポート力」
など評価軸を分ける。


それぞれの分野で光を当てれば、
多様な社員が活躍できる。


第三に、承認と感謝を伝えることだ。
「君の工夫は良かった」
「あの対応は助かった」と、
具体的に認めること。
社員は出世という報酬よりも、
自分の存在が
価値を持つと実感できるときにこそ
力を発揮する。


出世欲が薄れた時代でも、
社員の競争心はなくなっていない。
ただしその火種は
「ポジション」ではなく
「自己実現」にある。


社長がその環境を整えることで、
組織は活気を取り戻す。


社内に活気を生みたいなら、
役職や肩書きではなく
「社員一人ひとりが
挑戦したくなる舞台」を用意することだ。


そこから生まれる自発的なエネルギーこそ、
会社を成長させる本当の原動力である。

空気を読むより、大事なこと

池本克之です。


結論をいうと
「空気を読むより、動く人が世界を変える」
と私は考えている。


冒頭を読んで、今日のメルマガは
あとを読まなくなる気がするが(笑)


日本人は「空気を読む」ことが得意だ。
会議でも、周囲の表情を見ながら意見を控えたり、
相手の出方をうかがってから動いたりする。


協調を重んじる文化としては
「美徳」なのかもしれない。


しかし、私はこれこそが
日本が世界から
後れを取っている原因の一つ
だと思っている。


なぜなら、
空気を読むことにエネルギーを使いすぎて、
行動する力が弱まっているからである。


経営の現場でも同じ。
社員が「社長の考えを読もう」として、
行動を止めてしまうことがある。


だが、私は常に言っていることのひとつに
「思うならやればいい」
「だめならやめればいい」ということ。


正解を探すよりも、まず動くことだ。


行動の中でしか見えないことがある。
机上でどれだけ考えても、
実際にやってみなければ結果はわからない。


私自身、経営の中で
「完璧な準備ができてから始めよう」と
思っていたら、
何一つ形にならなかっただろう。


ここ数年ではじめた新規事業も、
最初は不完全な状態からスタートした。
やってみて、だめなら修正する。
その繰り返しでしか前には進めない。


成功とは、
最初に勇気を出して
一歩を踏み出した人にしか
訪れないものである。


「空気を読む」というのは、
裏を返せば
「責任を取りたくない」心理の表れでもある。


自分が動けば、うまくいかないリスクがある。
だから周りの様子を見て、動かない。


だが、リーダーシップとはまさに
「空気を変える」力のことだ。
誰かが動くことで、組織の温度は変わる。


社長がその一歩を見せなければ、
社員も変わらない。


失敗してもいい。
やらないことの方が問題なのだ。
行動しなければ、何も学べない。


失敗には痛みが伴うが、
痛みのない成長は存在しない。
動く人間が次の時代をつくるのだ。


日本の組織は、
もっと“空気より目的”で動くべきだと思う。
何を目指すのかを明確にし、
そのために必要なら空気を壊してでもやる。
調和を保つより、前に進む方が価値がある。


思うなら、やる。
だめなら、やめる。


それでいい。
行動したという事実こそが、
次の挑戦への一番の糧になる。

若い社員が迷わず成長できる仕組み

池本克之です。


若い社員は常に迷っている。


なぜならこれまでの人生で
親や学校が安全なレールを敷き、
失敗しないように導いてきたからである。


多くの若者は
「正解を知りたい」のだ。
とくにここ数十年の日本の教育は、
正解探しを植え付けてしまっており、
その不安を常に強く抱えている。
会社に入っても同じ姿勢を持ち込む。
求める。


だからこそ自分で判断することに
不安を覚え、
決断を避ける傾向が生まれるのである。


では、会社はどうすべきか。


単に「自分で考えろ」と
突き放すだけでは、
若手は萎縮してしまう。


必要なのは、
正解を教えるのではなく
「判断の枠組み」を
共有する仕組みである。


たとえば
「顧客第一」
「スピード優先」
「誠実対応」
といった価値観を明文化し、
どんな場面でも
そこに立ち返れるようにする。


それがあるだけで若い社員は
「この方向で決めていいのだ」と
迷いを減らすことができる。


また段階的に裁量を広げる
仕組みも必要である。


いきなり大きな決断を任せるのではなく、
「小さな判断」を繰り返し経験させ、
少しずつ責任の範囲を広げていく。


失敗しても社長や上司が支えるよ、
という空気を示すことで、
若手は安心して一歩を踏み出せる。


さらに仕組みとはルールだけを
指すものではない。


相談の場を日常的に用意することも
仕組みである。


気軽に意見を言えるミーティングや、
定期的な面談の場を整えれば、
若い社員は
「迷ったら聞ける」
「次は自分で判断できる」と
学んでいく。


私は若い人を応援したいと思う。
迷いながらでも
前に進む力を持っているのが若手である。


だからこそ、正解を与えるのではなく、
判断できる枠組みと、
挑戦できる場を会社が
用意するべきである。


仕組みで支えられた環境があれば、
彼らは必ず自らの力で
決断できるようになる。


それが企業の未来をつくると思う。

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スポーツを通じて信頼関係を築く

池本克之です。


最近、仕事の面で、
直接的に人とつながる機会が減ったと
感じている経営者は
多いのではないだろうか。


オンライン会議、
チャット、
メール
便利になった分、
人との関係も“効率化”されてしまった。


だが、信頼は効率化できない。
時間を共にし、感情を通わせて、
初めて築かれる。


私はゴルフをやるのだが、
ゴルフはもちろんスポーツとしての
魅力もあるが、
同時に、ビジネスの視点で見たとき、
ゴルフは「最強の信頼構築ツール」にも
なりえると思っている。


まず、一緒にラウンドする5~6時間という
時間の長さだ。
この「時間を共に過ごす」というだけでも、
人との距離は自然と縮まる。
仕事の話だけでなく、気軽にいろいろなことを
話す機会となる。


そして言葉では見えない
“人となり”が出るスポーツでもある。


例えば
・ミスしたときの態度
・仲間の成功を素直に喜べるか
・ルールをどう守るか
・コースの整備やマナーにどれだけ気を配るか
など。


これらはその人の「仕事の姿勢」と
リンクしているように思う。


ゴルフをきっかけに、
長く付き合うことになった経営者が
何人もいる。
一緒にラウンドして、
プレー中の所作や会話を交わしていくうちに、
「この人とは安心して仕事ができそうだ」と
お互い、直感的に思えているのだろう。


逆に、どんなに肩書が立派でも、
他人への態度やプレー中のふるまいが
荒い人は、やはり信頼にはつながりにくい。


AIもデジタル化もさらに進化している今、
“人を動かす”のは、
結局「人との関係」だ。


これはどんな時代になっても変わらない。

数字と思いの交差点に、強い組織が生まれる

池本克之です。


経営の現場を
数多く見てきた中で、
リーダーたちがよく口にする
ある感覚がある。


「男性は数字で考える」
「女性は雰囲気で感じ取る」

もちろん、
すべての人がそうだというわけではない。
だが、傾向としてこの違いを
理解しておくことは、
組織を動かす上で
非常に重要だと私は考えている。


男性はロジックやデータを軸に
物事を判断する傾向が強い。
目標、売上、利益、KPI、達成率といった
“見える数字”を好む。


一方で、
女性は空気感や関係性、
感情の動きに敏感である。
チーム内の温度、会議中の目線、
相手の言葉の「裏側」にも反応する。


この違いは、
どちらが正しい・間違っているという
話ではない。


どちらも経営にとって必要な視点である。


むしろ、男性が数字だけで突っ走ると、
気づかぬうちにチームが
冷え込んでいたり、
現場の小さな声が置き去りに
なっていたりする。


逆に、女性的な視点に偏りすぎると、
「雰囲気はいいが
成果が見えない組織」になってしまう。


だからこそ、
経営や組織運営には両方の視点が
必要なのだ。


私は、組織づくりにおいて
「数字で見えるもの」と
「空気で伝わるもの」を
どちらも大切にしていくべきだと
考えている。


数字は、現実を直視する武器である。
雰囲気は、未来をつくる感性である。


特に最近の若い世代は、
「数字が示す目標」よりも
「自分がどう感じているか」を
重視する傾向がある。


だからこそ、経営者やマネージャーは、
数字で語る力を持ちながらも、
雰囲気を読み解く力を磨く必要がある。


会議での沈黙に何が隠れているのか。
報告書の言葉の選び方に
どんな迷いがあるのか。
退職の申し出の裏に、何があったのか。


数字には現れない、
だが確実に「兆し」となるものを
読み取る力が、
これからのリーダーには求められる。


もちろん、これは男女の違いだけではなく、
思考のクセや経験にもよる。


だが、自分とは異なる思考や
感性を持った相手を
理解し、活かす姿勢を持てるかどうかが、
リーダーとしての器を決める。


数字で考えるだけでは、
人は動かない。


雰囲気だけを頼りにしても、
会社は伸びない。


両方をバランスよく見ながら、
それぞれの強みを引き出していく。


それこそが、
多様な人材が活躍する組織をつくる上で、
最も大切な経営スキルの一つであると、
私は思っている。