池本克之です。
弊社では、雇用形態
(正社員、パート、アルバイト、
派遣社員、インターン生)に関係なく、
同じ「仲間」として接し、
同じ目線で仕事をしている。
このことは社内のルールであり、企業文化である。
なぜなら、働き方が多様になった今、
形態の違いを理由に「線を引くこと」は、
組織の成長を止める行為に等しいと
考えているから。
雇用形態とは、
あくまで「雇い方」の違いであって、
「人としての価値」
「仕事への責任感」
に違いがあるわけではない。
パート社員が発した一言が、
プロジェクトの方向性を変えることもある。
アルバイトが現場のリアルを
一番よく知っていることもある。
インターン生が過去習った業務経験を活かして、
誰も気づかなかったミスを見つけ、
より便利なツールを探して提案してくることもある。
重要なのは、「どこに雇われているか」でも、
「何時間働いているか」でもない。
今、このチームの一員として、
どのように価値を発揮しているか
ということである。
弊社のCCS(企業文化のルールブック)に
目の前のことには全力でやる、と書いてあるので、
迷ったら、CCSに戻って確認する、
と常日頃教えている。
2025年現在、企業にはより柔軟な
雇用の活用が求められている。
短時間勤務、
在宅勤務、
副業容認など、
多様な働き方が当たり前となってきた。
こうした状況において、
社内に「雇用形態による無意識の差別」が
残っていると、
チーム全体の力が半減する。
たとえば「パートだからこの程度でいいだろう」
という空気が職場にあると、
パート社員はどう感じるだろうか。
言われなくても察し、
挑戦をやめ、
意見を出さなくなり、
やがて「言われたことしかしない」状態に
なってしまう。
その結果、現場の目が鈍り、
組織が変化に弱くなっていく。
私はこれを
「自分たちで自分たちの戦力を削っている状態」
だと考える。
経営者として、非常にもったいない話である。
だからこそ、どんな形態の社員であれ、
役割と責任を共有し、
尊重することを徹底している。
もちろん、給与体系や福利厚生に差はあるが、
それは制度上のことであり、
人として、仲間としてのリスペクトに
差はあってはならない。
むしろ、社員であれ、
パートであれ、アルバイトであれ、
「この会社に関わってよかった」と
思ってもらえる環境をつくることこそ、
社長の役目である。
会社とは、人の力で成り立っている。
だからこそ、
「線を引かない」という姿勢が、
組織の柔軟性と強さを生むのだと、
私は信じている。
ps
組織の価値観を統一して
全員が正しい行動を
取れるようにしたい
と思うのなら、
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カテゴリー: 2025年
いまどきの若者に言ってはいけない一言
池本克之です。
今の若者は、
僕らのときとはまったく違う。
仕事に来ないと思えば、
「やる気が出ないので休みます」
と平気で言う人もいるようだ。
それ以外にも、
「もう辞めます」
「僕らの世代とは違うんで…」
と言って上司を困惑させることもある。
僕らと今の若者は
考え方や志向が違うことを
理解しなければならない。
でないと、
いまどきの若者に振り回されることになる。
それではいくら時間があっても足りないし、
いちいちイライラしていては仕事だって進まない。
そんないまどきの若者に
言ってはいけない言葉の1つに、
「頑張れ」がある。
いまどきの若者を励ますために、
つい言ってしまいそうな一言だ。
昔の若者なら
「全力を尽くして頑張れ!」
「期待しているから頑張れ!」
と言って肩を叩いても問題はなかった。
しかし、今の若者に同じことをすると
プレッシャーを感じて委縮してしまう。
決して期待を背負わせるような
応援をしてはいけないのだ。
プレッシャーを感じると、
「失敗したらどうしよう…」
「自分の責任になるのかな…」
「失敗したら怒られるかも…」
と思い、
最初の一歩を踏み出すのにも
時間がかかってしまう。
そして、自分の能力を最大限に
発揮できなくなる。
その上失敗してしまえば、
落ち込み、やる気を失うことへと
繋がる。
このままでは、
出してほしい成果を出してもらうのは
難しいだろう。
ここで少し僕の話をすると、
最初に入社した会社で
海外に出向したことがあるのだが、
当時はそれほど英語もうまくなかったし
マーケティングの知識などもほとんどなく、
外国人との交渉経験も皆無だった。
そんなあるとき、
僕は1人でクライアントのところに
出張することになり、
不安を抱えていた。
すると、出発の日に上司が
「池本、Believe yourself」と
声をかけてくれたのだ。
「自分を信じて、存分にやってこい」
という上司の気持ちが伝わり、
肩の荷が下りたのをよく覚えている。
言葉のかけ方の違いで、
気持ちが軽くなることは誰にだってある。
今の若者と僕らとでは
考え方や志向が違うかもしれないが、
そのような中でもうまく活用できるように、
まずは今の若者の志向を知ることが
重要なのではないか。
それが、仕事を円滑に進めることになり
人間関係を円滑にすることにもなると
考えている。
今の若者は、
僕らのときとはまったく違う。
仕事に来ないと思えば、
「やる気が出ないので休みます」
と平気で言う人もいるようだ。
それ以外にも、
「もう辞めます」
「僕らの世代とは違うんで…」
と言って上司を困惑させることもある。
僕らと今の若者は
考え方や志向が違うことを
理解しなければならない。
でないと、
いまどきの若者に振り回されることになる。
それではいくら時間があっても足りないし、
いちいちイライラしていては仕事だって進まない。
そんないまどきの若者に
言ってはいけない言葉の1つに、
「頑張れ」がある。
いまどきの若者を励ますために、
つい言ってしまいそうな一言だ。
昔の若者なら
「全力を尽くして頑張れ!」
「期待しているから頑張れ!」
と言って肩を叩いても問題はなかった。
しかし、今の若者に同じことをすると
プレッシャーを感じて委縮してしまう。
決して期待を背負わせるような
応援をしてはいけないのだ。
プレッシャーを感じると、
「失敗したらどうしよう…」
「自分の責任になるのかな…」
「失敗したら怒られるかも…」
と思い、
最初の一歩を踏み出すのにも
時間がかかってしまう。
そして、自分の能力を最大限に
発揮できなくなる。
その上失敗してしまえば、
落ち込み、やる気を失うことへと
繋がる。
このままでは、
出してほしい成果を出してもらうのは
難しいだろう。
ここで少し僕の話をすると、
最初に入社した会社で
海外に出向したことがあるのだが、
当時はそれほど英語もうまくなかったし
マーケティングの知識などもほとんどなく、
外国人との交渉経験も皆無だった。
そんなあるとき、
僕は1人でクライアントのところに
出張することになり、
不安を抱えていた。
すると、出発の日に上司が
「池本、Believe yourself」と
声をかけてくれたのだ。
「自分を信じて、存分にやってこい」
という上司の気持ちが伝わり、
肩の荷が下りたのをよく覚えている。
言葉のかけ方の違いで、
気持ちが軽くなることは誰にだってある。
今の若者と僕らとでは
考え方や志向が違うかもしれないが、
そのような中でもうまく活用できるように、
まずは今の若者の志向を知ることが
重要なのではないか。
それが、仕事を円滑に進めることになり
人間関係を円滑にすることにもなると
考えている。
時間は限られている
池本克之です。
誰でも1日24時間しかない。
やれることには限りがあるし、
どれだけ時間を有効に使えるかで
結果も変わってくる。
社長は時間をとても大事にする。
社長は常に仕事に追われており、
会社の中だけでなく、外の世界にも
出ていかないと、人の出会いも
拡がらなくなるため、会合にも時間を使う。
例えば、会社で仕事に集中していても
部下から質問があったり、
電話がかかってきたり、
突然、誰かが訪ねてくる
なんてこともある。
気付かないうちに色々なところで
時間は奪われているものだ。
会社を成長させていこうと思えば、
少しの時間もムダにはしたくないし、
何でも効率良くやりたいとも思うだろう。
効率良く仕事ができることは
重要で、次の仕事にスムーズに取り掛かれるし、
自分の気持ちにも余裕が生まれるようになる。
気持ちに余裕が生まれれば、
やらなければならないことに
より集中できるようにもなる。
弊社では「集中タイム」という、
この1時間は誰にも話しかけてはいけない、
という時間を設定している。
一番、生産性の高く、集中できる
午前中10時から11時まで。
この時間内にかかってきた電話は、
係の人が電話に出て、
用事がある人に代わることなく、
後ほど折り返す、ということで
対応している。
ほとんど緊急の用件はないので、
何も問題は起きない。
この時間の使い方は、お客様にも
よくおススメしている。
社長、社長にとっても時間は貴重なものだし、
決してムダにはしたくないものだ。
ぜひ時間について、
一度考える時間をもってほしい。
誰でも1日24時間しかない。
やれることには限りがあるし、
どれだけ時間を有効に使えるかで
結果も変わってくる。
社長は時間をとても大事にする。
社長は常に仕事に追われており、
会社の中だけでなく、外の世界にも
出ていかないと、人の出会いも
拡がらなくなるため、会合にも時間を使う。
例えば、会社で仕事に集中していても
部下から質問があったり、
電話がかかってきたり、
突然、誰かが訪ねてくる
なんてこともある。
気付かないうちに色々なところで
時間は奪われているものだ。
会社を成長させていこうと思えば、
少しの時間もムダにはしたくないし、
何でも効率良くやりたいとも思うだろう。
効率良く仕事ができることは
重要で、次の仕事にスムーズに取り掛かれるし、
自分の気持ちにも余裕が生まれるようになる。
気持ちに余裕が生まれれば、
やらなければならないことに
より集中できるようにもなる。
弊社では「集中タイム」という、
この1時間は誰にも話しかけてはいけない、
という時間を設定している。
一番、生産性の高く、集中できる
午前中10時から11時まで。
この時間内にかかってきた電話は、
係の人が電話に出て、
用事がある人に代わることなく、
後ほど折り返す、ということで
対応している。
ほとんど緊急の用件はないので、
何も問題は起きない。
この時間の使い方は、お客様にも
よくおススメしている。
社長、社長にとっても時間は貴重なものだし、
決してムダにはしたくないものだ。
ぜひ時間について、
一度考える時間をもってほしい。
スピードは人を育てる
池本克之です。
会社において
成果を大きく左右する要素に
スピード感がある。
同じ仕事を同じ精度で
仕上げるとしても、
三日で終える人と、
三週間かける人では
会社に与える影響がまるで違う。
スピード感とは
単に「急ぐ」ことではない。
目的に向けて
最短で最良の道筋を選ぶ姿勢、
その心構えのことである。
では社員のスピード感をどう育てるか。
一番大切なのはトップが
空気をつくることだ。
社長が迷いなく意思決定をする。
結論を出すのに時間をかけすぎると、
社員もまた同じ空気を吸い込み、
スピードを落とす。
「まだ決めなくてもいい」という姿勢は、
社員にとっては
「急がなくてもいい」と変換される。
これが社内の速度を
鈍らせる要因となるのである。
次に必要なのは社員に
「小さな期限」を与えることだ。
例えば一週間先の会議で
報告を求めるより、
二日後に中間報告を出してもらう。
期限を細かく刻むことで
社員は自然とスピードを
上げざるを得ない。
途中で修正できる余地も生まれるため、
仕上がりも精度が高まる。
さらに成果物に「完璧さ」を
求めすぎないことも重要だ。
八割の出来で早く出すという
文化を認めると、
社員は動きやすくなる。
完璧主義は美徳に見えるが、
スピード感とは両立しない。
むしろ会社全体を停滞させる
重たい空気を生むのである。
そして忘れてはならないのは、
社長自身が「速さを喜ぶ」という
姿勢を示すことだ。
誰かが早く仕上げたら必ず称賛する。
「ありがとう」
「助かった」
という一言が次の速さを生む。
人は評価される方向に行動を伸ばす。
もし会社が「速さ」を称賛し続ければ、
社員は必ずそれを学び、
やがて文化になる。
結局のところ、
社員にスピード感を求めるなら
社長が最初に姿勢を示さねばならない。
その態度が組織全体に伝播する。
速さは成果を大きくし、
速さは人を育てる。
そのことを肝に銘じて
会社の空気をつくることが
社長の最も重要な仕事だと
私は思っている。
会社において
成果を大きく左右する要素に
スピード感がある。
同じ仕事を同じ精度で
仕上げるとしても、
三日で終える人と、
三週間かける人では
会社に与える影響がまるで違う。
スピード感とは
単に「急ぐ」ことではない。
目的に向けて
最短で最良の道筋を選ぶ姿勢、
その心構えのことである。
では社員のスピード感をどう育てるか。
一番大切なのはトップが
空気をつくることだ。
社長が迷いなく意思決定をする。
結論を出すのに時間をかけすぎると、
社員もまた同じ空気を吸い込み、
スピードを落とす。
「まだ決めなくてもいい」という姿勢は、
社員にとっては
「急がなくてもいい」と変換される。
これが社内の速度を
鈍らせる要因となるのである。
次に必要なのは社員に
「小さな期限」を与えることだ。
例えば一週間先の会議で
報告を求めるより、
二日後に中間報告を出してもらう。
期限を細かく刻むことで
社員は自然とスピードを
上げざるを得ない。
途中で修正できる余地も生まれるため、
仕上がりも精度が高まる。
さらに成果物に「完璧さ」を
求めすぎないことも重要だ。
八割の出来で早く出すという
文化を認めると、
社員は動きやすくなる。
完璧主義は美徳に見えるが、
スピード感とは両立しない。
むしろ会社全体を停滞させる
重たい空気を生むのである。
そして忘れてはならないのは、
社長自身が「速さを喜ぶ」という
姿勢を示すことだ。
誰かが早く仕上げたら必ず称賛する。
「ありがとう」
「助かった」
という一言が次の速さを生む。
人は評価される方向に行動を伸ばす。
もし会社が「速さ」を称賛し続ければ、
社員は必ずそれを学び、
やがて文化になる。
結局のところ、
社員にスピード感を求めるなら
社長が最初に姿勢を示さねばならない。
その態度が組織全体に伝播する。
速さは成果を大きくし、
速さは人を育てる。
そのことを肝に銘じて
会社の空気をつくることが
社長の最も重要な仕事だと
私は思っている。
売り場は本当に必要か?
池本克之です。
あらゆる業界で「売り場」は
本当に必要なのか?
という大きな課題がある。
有名なところでは、テスラ社。
「売り場=従来の店舗モデル」が
必ずしも最適ではないという思考に基づき、
店舗数縮小やオンライン化を
2019年に打ち出した。
ネット通販の拡大によって、
消費者はスマホひとつで欲しいものを
購入できる時代になった。
わざわざ店に足を運ばなくても、
クリックひとつで翌日には手元に届く。
便利さだけを見れば、これ以上の仕組みはない。
では、リアルな売り場はもういらないのか?
私はそうは思わない。
確かに、売り場の“機能”は変化している。
ただ商品を並べ、販売する場ではなくなった。
むしろ今は
「体験」や
「共感」を生む空間としての役割が
求められている。
ネットにはないリアルな価値、
それを提供できる売り場が、生き残る。
人は、モノだけではなく、意味を買う。
そして意味は、
人との関わりや空気感から生まれる。
その「空気」は、画面越しでは伝えきれない。
一方で、ネット通販の存在は否定できない。
むしろ、リアルとネットを
どう組み合わせるかが重要だ。
店舗で体験し、オンラインで購入する。
あるいは、SNSで興味を持ち、店舗で確かめる。
そうした流れを自然に設計できる企業が
これからの勝ち組になると思う。
特に中小企業は、この発想の転換が鍵になる。
「店舗があるから売れる」
「ネットが主流だから店舗はいらない」
このどちらかに偏ると、成長が止まる。
お客様の行動の変化を見極め、
リアルとデジタルの“橋渡し”を
設計することが必要だ。
それがこれからの売り場の本質だと
私は考えている。
今後、AIやデータ分析の進化により、
個人ごとの嗜好や購買行動はさらに可視化される。
たとえば、AIが
「この顧客にはこういう接客が合う」と予測し、
店舗でその情報を活かす。
ネットの情報と現場の接点が連動する世界は、
もうすぐそこに来ている。
つまり、売り場の価値は「人が動く場所」ではなく、
「データと感情が交わる場所」に
変わっていくのである。
一方で忘れてはいけないと思うのは
「人の温度」である。
AIがいくら精密でも、
最後にお客様の心を動かすのは“人”だ。
「また来たい」と思ってもらえるのは、
店の雰囲気であり、
接客であり、
言葉のやりとりだ。
そこにこそ、
リアル売り場の未来がある。
これからのビジネスは、
“どちらか”ではなく、“どちらも”。
リアルの強みを活かしながら、
デジタルを使いこなす。
その融合ができた企業だけが、生き残る。
売り場があるかどうかよりも、
そこに「何を生み出すか」が
問われる時代である。
ルールを守るは本当に正しいのか?
池本克之です。
多くの企業が、
業務の効率化や生産性の向上を目的に、
社内ルールを定めている。
働き方が多様化し、
ハイブリッドワークや副業制度が
一般化した2025年の今、
ルールの存在はますます重要視されている。
実際、私自身もマネジメントにおいて、
ただ信じて任せるだけでは
組織は動かないと考えており、
「ルールを守ること」の価値を
何度も伝えてきた。
ルールは組織を整え、
属人的な判断を防ぐための仕組みである。
だからこそ、
それに従わない行動には反応が起きる。
「なぜ、言ったとおりにやらないんだ」
「これが会社のルールだぞ」
こうした怒りや苛立ちが湧くのは
自然な反応である。
部下のルール外の行動に対し、
「こいつはダメだ」と
評価を下す上司も少なくない。
しかし一方で、
私は最近、こうも思う。
本当にルールを守ることだけが正しいのか?
ルールに従いさえすればいいという
空気が蔓延すると、
現場での創意工夫が失われる。
特に今日のように変化が激しく、
過去の成功モデルが
通用しなくなってきた時代には、
むしろルールにとらわれない
発想力と柔軟性が求められている。
たとえば、上司の意図を超えて、
現場判断で顧客対応をした部下がいたとする。
ルールから外れているかもしれない。
しかし、その行動が顧客満足を高め、
信頼につながったとしたらどうだろうか。
それを「違反」として処理するだけでは、
次のチャレンジを潰すことにもなる。
ルールが部下の挑戦を抑圧し、
生産性を逆に低下させてしまう。
こういった事例は
私のクライアント先でも少なくない。
特に中堅社員の「思考停止」が
顕著になってきているのも、
ルール偏重の副作用である。
もちろん、
コンプライアンスや法令、情報管理など、
決して逸脱してはならないルールは存在する。
そこは厳格に運用されるべきである。
しかし、日々の業務の中で、
上司の裁量や現場判断の余地がある領域まで
ルールでガチガチに縛ってしまうと、
社員の成長も、
会社の柔軟性も損なわれてしまう。
ルールを守ることは重要である。
だが「ルールの外に出るな」と
言い続けるだけでは、
部下は萎縮し、
イレギュラーに対応できない人材になってしまう。
「言われたとおりにやったのに…」
「ルール通りなのに、なぜ怒られるんですか?」
そうした部下の声が、
組織の成長の鈍化を示している。
大切なのは、ルールと信頼のバランスである。
ルールの枠を越えた部下の行動を
すぐに「違反」と決めつけるのではなく、
なぜそうしたのか、
どんな判断があったのかをまず聞く。
そしてその背景にある価値を認め、
場合によっては「よくやった」と言ってあげる。
その一言が、部下の自信を育て、
次の一歩につながる。
ルールに従うことの価値を認めつつ、
あえてルールを超える勇気をも評価すること。
それが変化の時代を
生き抜くリーダーに求められる姿勢である。
多くの企業が、
業務の効率化や生産性の向上を目的に、
社内ルールを定めている。
働き方が多様化し、
ハイブリッドワークや副業制度が
一般化した2025年の今、
ルールの存在はますます重要視されている。
実際、私自身もマネジメントにおいて、
ただ信じて任せるだけでは
組織は動かないと考えており、
「ルールを守ること」の価値を
何度も伝えてきた。
ルールは組織を整え、
属人的な判断を防ぐための仕組みである。
だからこそ、
それに従わない行動には反応が起きる。
「なぜ、言ったとおりにやらないんだ」
「これが会社のルールだぞ」
こうした怒りや苛立ちが湧くのは
自然な反応である。
部下のルール外の行動に対し、
「こいつはダメだ」と
評価を下す上司も少なくない。
しかし一方で、
私は最近、こうも思う。
本当にルールを守ることだけが正しいのか?
ルールに従いさえすればいいという
空気が蔓延すると、
現場での創意工夫が失われる。
特に今日のように変化が激しく、
過去の成功モデルが
通用しなくなってきた時代には、
むしろルールにとらわれない
発想力と柔軟性が求められている。
たとえば、上司の意図を超えて、
現場判断で顧客対応をした部下がいたとする。
ルールから外れているかもしれない。
しかし、その行動が顧客満足を高め、
信頼につながったとしたらどうだろうか。
それを「違反」として処理するだけでは、
次のチャレンジを潰すことにもなる。
ルールが部下の挑戦を抑圧し、
生産性を逆に低下させてしまう。
こういった事例は
私のクライアント先でも少なくない。
特に中堅社員の「思考停止」が
顕著になってきているのも、
ルール偏重の副作用である。
もちろん、
コンプライアンスや法令、情報管理など、
決して逸脱してはならないルールは存在する。
そこは厳格に運用されるべきである。
しかし、日々の業務の中で、
上司の裁量や現場判断の余地がある領域まで
ルールでガチガチに縛ってしまうと、
社員の成長も、
会社の柔軟性も損なわれてしまう。
ルールを守ることは重要である。
だが「ルールの外に出るな」と
言い続けるだけでは、
部下は萎縮し、
イレギュラーに対応できない人材になってしまう。
「言われたとおりにやったのに…」
「ルール通りなのに、なぜ怒られるんですか?」
そうした部下の声が、
組織の成長の鈍化を示している。
大切なのは、ルールと信頼のバランスである。
ルールの枠を越えた部下の行動を
すぐに「違反」と決めつけるのではなく、
なぜそうしたのか、
どんな判断があったのかをまず聞く。
そしてその背景にある価値を認め、
場合によっては「よくやった」と言ってあげる。
その一言が、部下の自信を育て、
次の一歩につながる。
ルールに従うことの価値を認めつつ、
あえてルールを超える勇気をも評価すること。
それが変化の時代を
生き抜くリーダーに求められる姿勢である。
はじめる理由、やめる理由
池本克之です。
何かをはじめるとき、
人はよく「やりたいかどうか」で
考えるものである。
ワクワクするか、面白そうか。
もちろん感情は大事であるが、
そこだけで決めるのは危険である。
感情は移ろいやすく、
スタート直後の勢いは
長続きしないからである。
私が何かをはじめるときの判断基準は、
まず「ゴールが明確かどうか」である。
目的地がない船は、
風まかせに漂うだけである。
「どこに着きたいのか」を
言葉で書き出す。
数字でもいいし、
状態のイメージでもよい。
これがないまま動けば、
途中の迷いに飲み込まれる。
次に「やめる基準」を
最初に決めることである。
多くの人は始め方に熱心で、
終わり方を考えない。
やめる基準があれば、
感情に左右されず冷静に判断できる。
「三か月やって
成果が出なければ撤退」
「週に一回も時間が
取れなければ終了」など、
先に決めれば迷いを減らせる。
もう一つ大切なのは、
「自分ではなく、
他者の価値基準でも測る」ことである。
会社なら顧客、チーム、株主。
個人の挑戦でも、
信頼する人に
「やる意味があるか」を聞く。
主観だけでは視野が
狭くなりがちである。
結局のところ、
判断基準とは
「やる理由」と「やめる理由」を
同時に持つことである。
そして紙に書き、
いつでも見返せる状態に
することである。
そうすればブームや気分に流されず、
本当に意味のあることに
時間を使えるようになる。
私は何かをはじめるとき
「やるか、やらないか」を迷う時間より、
「どうやるか」
「いつやめるか」を
考える時間のほうが価値が高いと
考えている。
行動の質は、
出発前にどれだけ
地図を描けるかで決まるのである。
何かをはじめるとき、
人はよく「やりたいかどうか」で
考えるものである。
ワクワクするか、面白そうか。
もちろん感情は大事であるが、
そこだけで決めるのは危険である。
感情は移ろいやすく、
スタート直後の勢いは
長続きしないからである。
私が何かをはじめるときの判断基準は、
まず「ゴールが明確かどうか」である。
目的地がない船は、
風まかせに漂うだけである。
「どこに着きたいのか」を
言葉で書き出す。
数字でもいいし、
状態のイメージでもよい。
これがないまま動けば、
途中の迷いに飲み込まれる。
次に「やめる基準」を
最初に決めることである。
多くの人は始め方に熱心で、
終わり方を考えない。
やめる基準があれば、
感情に左右されず冷静に判断できる。
「三か月やって
成果が出なければ撤退」
「週に一回も時間が
取れなければ終了」など、
先に決めれば迷いを減らせる。
もう一つ大切なのは、
「自分ではなく、
他者の価値基準でも測る」ことである。
会社なら顧客、チーム、株主。
個人の挑戦でも、
信頼する人に
「やる意味があるか」を聞く。
主観だけでは視野が
狭くなりがちである。
結局のところ、
判断基準とは
「やる理由」と「やめる理由」を
同時に持つことである。
そして紙に書き、
いつでも見返せる状態に
することである。
そうすればブームや気分に流されず、
本当に意味のあることに
時間を使えるようになる。
私は何かをはじめるとき
「やるか、やらないか」を迷う時間より、
「どうやるか」
「いつやめるか」を
考える時間のほうが価値が高いと
考えている。
行動の質は、
出発前にどれだけ
地図を描けるかで決まるのである。
プレイングマネジャーの時間の使い方
池本克之です。
2025年、企業の多くが
慢性的な人材不足に直面している。
人手が限られる中で、
プレイングマネジャーの役割は
ますます重要性を増している。
実際、管理職の約7割が
「自ら売上をつくりながら
部下を育成している」と
答えている統計がある。
いわば「自分でやって、自分で育てる」という
二重の責任を負っているのが、
いまのプレイングマネジャーの
実態である。
しかし、ここに大きな課題がある。
プレイヤーとして走りながら
マネジャーの責務を果たすのは、
想像以上に難易度が高い。
業務量が肥大化し、
平均帰宅時間は20時を過ぎる
ケースも珍しくない。
家庭とのバランスが崩れ、
精神的な余裕を失っていく、しまいには
精神的に病んでしまうマネジャーもいる。
会社でも家でも休まらず、
結果としてパフォーマンスが
落ちていくのだ。
では、どうすればよいか。
まず「時間で切り分ける」ことが大事だ。
たとえば
毎朝9時〜11時は
部下の育成・組織運営に集中、
午後は営業現場、クライアントと会う、
といったスケジュール感だ。
プレイヤーとマネジャーの時間を
あらかじめ区切って行動する。
これはシンプルだが
非常に有効な手法だ。
タイムマネジメントは習慣であり、
ルール化すれば必ず整っていく。
また、業務の切り分けだけでは不十分だ。
根本的な解決策は
「部下に仕事を任せること」である。
マネジャーが全てを抱えていては、
組織は育たない。
任せることで部下の成長を促し、
結果として
マネジャー自身の時間も生まれる。
この信頼と委任の循環をつくることが、
現代型マネジメントには欠かせない。
プレイングマネジャーは
会社にとって極めて価値の高い人材である。
その存在が潰れてしまえば、
組織の屋台骨が揺らぐ。
だからこそ、時間を味方につけ、
任せる力を磨くべきである。
まずは最初の一歩、
時間を「分けて使う」ことから
始めてほしい。
それが、
自分自身の精神的余裕を取り戻す
第一歩となる。
部下の褒め方
池本克之です。
ある調査では、
「あなたは部下を褒めますか?」
という問いに、
「(部下を)褒めている」と答えた
課長は78%を上回ったのに対し、
「上司はあなたを褒めますか?」
という問いに、
「(上司は自分を)褒める方だ」と
回答した一般社員は50%に満たない
結果となったそうだ。
これを見てもわかるように、
上司の褒めている感覚と
部下の褒められているという感覚には
大きな差があるようだ。
しかし、褒めるのが苦手な人が
部下を褒めようと思っても、
どのように褒めたらいいのか?
何を褒めたらいいのか?
と、戸惑うかもしれない。
今まで褒めていなかったのに、
いきなり褒めるのは照れくさい、
と感じる人もいるだろう。
だが、いまどきの若い部下のエンジンに
火をつけるには、
何らかのアクションが必要になる。
部下を褒めるのにも、
褒めるコツというのがある。
それは、おおげさに
「すばらしい!」
と褒め称えるのではなく、
さりげなく、
しかし具体的に褒めると
いうのが大切だ。
例えば、
「今の電話の対応はここが良かった」
「資料のここがよくできていた」
など、具体的に褒めるのがいい。
ただ単に、
「資料はよくできていたな」
と言われるよりも、
ここが良かったと言われたほうが
嬉しさが増す。
人間は、褒められれば
次もがんばろうと思える。
ちょっとした言葉が
次への励みになることは多くあるのだ。
それに、自分のしていることが
会社や周りの人の役に立っていると思えれば、
やりがいを感じることにも繋がる。
上司の褒めている感覚と、
部下の褒められているという感覚には
大きな差がある。
この差を少しでもなくせれば、
お互いの信頼関係が良くなり、
今までよりもスムーズに仕事が
進むようになるだろう。
「今まであまり褒めていなかったな…」
「褒めてはいたけど、
具体的には褒めていなかったかも
しれない…」
そう思う人は、
今日話したように、
さりげなく、
しかし具体的に褒めるということを
実行してみてはどうだろうか。
それが、
部下のエンジンに火をつけることになり、
スムーズに仕事をしてもらうことにも
なるのだから。
カリスマオーナーの限界
池本克之です。
いま、企業の成長において
「現場力」
「分散された意思決定」は
避けて通れないテーマである。
以前、僕がコンサルに入った企業に
いわゆる「カリスマオーナー」がいた。
彼は確かに魅力的だったし、
行動力もあり、
社員の前では常に強い
「リーダーシップ」を発揮していた。
しかし
その会社が
「オーナーの器を超えて成長する未来」は
どうしても描けなかった。
なぜか?
理由はシンプルだった。
オーナーがいなければ、
社員は何一つ決められない。
まるで全社員が彼の指示を
待っているような組織文化が、
深く根を張っていたのだ。
彼のカリスマ性が、
組織の思考停止を招いてしまっていた。
2025年の今、
ビジネスの環境は日々変わる。
一人のリーダーの判断だけでは追いつかない。
むしろ、現場で何が起きているかを
一番知っているのは、
最前線にいる社員たちだ。
意思決定が遅れれば、
チャンスを逃し、競争に負ける。
そして何より、
社員たちは
「自分の意見が必要とされていない」と
感じるようになる。
そうなれば、やりがいも生まれないし、
離職にもつながる。
誤解しないでほしい。
カリスマ性そのものが悪いのではない。
ただ、それが
「全部自分で決めなければいけない」方向に
働いてしまうと、組織は脆くなる。
これからの社長に求められるのは、
「自分で全部決める」ことではなく、
「社員が自ら動けるように、
問いかけ、場をつくり、支えること」
ではないだろうか。
トップダウン一辺倒の時代は終わった。
意見を引き出し、
力を信じ、
組織全体が目的に向かって動く。
そんな“共創”のチームをつくれる社長こそが、
次の時代をリードしていくはずだ。