池本克之です。
悪いことが起きたら
すぐに報告・共有してほしいものだ。
なぜなら、対応が遅れることで
会社が危機にさらされる場合も
充分あるからだ。
考えただけでも怖いし
恐ろしい…
だが、スタッフの中には
「これを言うと怒られるかもしれない…」
だから
「言うのをやめておこう…」
と思う人もいる。
バレるまで隠しておこうとする人もいる。
(いずれバレるのにそのときは隠そうとする)
なぜそんな行動を取るのかと言うと、
怒られるのが怖い、
怒られるのが嫌だ。
また、自分の立場が危うくなるのが
嫌というのもあるだろう。
それ以外にも、自分が責められる、
評価が下がるのを恐れている人もいる。
こうなっていくと、
問題は放置され
気づいたときには遅かった…
ということにもなり兼ねない。
最悪の場合、
会社が大損害を受けたり、
倒産することもあるのだ。
(冷や汗が出そうである…)
では、どうしたら
スタッフが素直に報告・共有を
してくれるようになるのだろうか?
それは、普段から
悪いことが起きたときには
どんな行動を取ればいいのか?
どんな行動を取るのが正解なのか?
というのをよく伝えておく
必要がある。
それも、たった1回ではなく
大事なことは何度でもだ。
そして、悪いことが起きたときでも
その責任は問わない
というところまで伝えておけば
安心して伝えられるだろうし、
言わない方が悪いのだと教えておけば
報告や共有をしてくれるように
なるだろう。
そうやって、報告や共有をしやすい
環境を作っていく。
誰だって仕事をしていれば
ミスやトラブルは必ず起こる。
しかし、それを言わずに隠しておくのは
会社としてとても困ることだ。
悪いことだからこそ
早めに言えるような企業文化を
つくっておけば
問題が深くなる前に
対処できるようになる。
たった1つのミスやトラブル、
クレームが時間が経つにつれて
大きな問題になることはある。
たとえ悪いことが起きたとしても
スタッフがすぐに
報告・共有してくれるように、
どんな行動が正しい行動なのかを教えるのは
社長としてとても大切な仕事だと考えている。
池本克之です。
社長という立場では、
ときに「正しいこと」を
言わざるを得ない場面がある。
数字を守ること、
品質を維持すること、
顧客の期待に応えること。
どれも経営に欠かせない大切なことだ。
けれど、その正論が社員にとっては
時にきつく聞こえ、
「また厳しいことを言っているな」と
感じられてしまうことがある。
決して社員を追い詰めたいわけではないのに、
結果的にそう伝わってしまう。
このすれ違いは、
経営に携わる者なら
誰もが経験するものではないだろうか。
大切なのは、
正しいことをただ伝えるのではなく、
「どうしたら届きやすくなるか」を
考えることだ。
まず意識したいのは、
社員の現実に触れてから話すことだ。
「売上をもっと上げよう」と言う前に、
「今は暑さの中で本当に大変だと思う」
「現場の忙しさはよく分かっている」と
一言添える。
これだけで社員の受け止め方は大きく変わる。
「分かってもらえている」と感じられると、
人は耳を開きやすくなるからだ。
次に、正論を大きなスローガンで終わらせず、
小さな行動にまで落とし込む工夫がいる。
「顧客満足を高めよう」という言葉だけでは
漠然としているが、
「電話に出るときは
自分の名前をはっきり名乗ろう」
「作業の前に
安全確認を声に出してしよう」
といった具体的な行動に翻訳すれば、
社員は「それならできる」と思える。
小さな積み重ねが
大きな成果につながるのだ。
さらに欠かせないのは、
社員の声を吸い上げることだ。
一方的に「こうすべきだ」と
伝えるだけでは壁ができやすい。
けれど「やってみてどうだったか」
「どんな負担があったか」を
社員から聞き取り、改善につなげると、
言葉は押し付けではなく対話になる。
自分の意見が反映されたとき、
人はその方向性を
自分ごととして受け止めやすい。
そして何より大切なのは、
社長自身が行動で示すことだ。
暑さの厳しい現場に顔を出し、
社員と一緒に汗をかく。
営業数字を口にするだけでなく、
自ら顧客に足を運ぶ。
背中で語る社長の姿は、
厳しい言葉を温かい力に変えていく。
社員は「一緒にやっている」と
感じられるとき、
正論を支えとして受け止めやすくなる。
社長が正しいことを言うのは当然の責任だ。
けれど、
正しいことがそのまま届くとは限らない。
だからこそ、共感を添え、
具体的な行動に落とし込み、
社員の声を反映し、
自ら実践してみせる。
その工夫ひとつで、
厳しい言葉は「未来への合図」へと変わる。
正しさを厳しさで終わらせず、
温かさをもって伝えていくこと。
それが組織を前へ進める力になるのである。
PS
組織を前に進めたい場合、
まずは何をすればいいのか?
そのポイントはここで話しています。
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池本克之です。
経営者を見ていて、
成果を出している人には共通点がある。
それは「気持ちの切り替え」がうまい、
という点である。
悩むことがあっても、長く引きずらない。
人間関係でイラッとしても、翌日には
笑顔で対応している。
週末はしっかり休み、
月曜には切り替えて戦闘モードに戻っている。
これができる社長は、結果もスピードも違う。
逆に、気持ちの整理が苦手な社長ほど、
判断が鈍る。
「あの部下が…」
「昨日の会議が…」
と、頭の中が過去でいっぱいになる。
すると、今の決断に集中できない。
だからこそ、
オンオフの切り替えが重要なのだ。
休むときは休む。
考え込まずに切る。
それでいて、必要なときには一気に集中する。
このリズムを意識すると、
経営判断の質も、行動のキレも変わってくる。
意識的に頭を軽くしてみよう。
心を休めるのも、社長の「仕事」である。
池本克之です。
経営者は孤独である。
この事実は、
社長業を経験した者にしかわからない。
経営とは、決断の連続である。
判断に迷ったとき、
社員に相談できる内容は限られている。
友人や家族にも話せないテーマも多い。
事業戦略、資金繰り、採用、
人事、競合対策……
どれも重たく、正解がなく、
誰かに頼りたいときほど、
結局は「自分で決めるしかない」という
現実に直面する。
この「孤独感」を
マイナスに捉え続けてしまうと、
経営の推進力は確実に鈍る。
孤独から不安が生まれ、
不安から疑心が生まれ、
やがて人を信じられなくなる。
社員の些細なミスに過敏になり、
会議でも「本音」が飛び交わなくなる。
トップの姿勢がチームの空気を作るからこそ、
社長が孤独に飲み込まれると、
会社全体が暗いトーンに染まってしまう。
では、どう向き合えばいいのか。
結論から言えば、
社長は「孤独に慣れる」のではなく、
「孤独を選んでいる」と
自覚することが大事である。
リーダーは常に孤独だ。
だがそれは、
誰かに強いられたものではない。
自らが「全体の責任を持つ」
と決めた結果なのだ。
つまり、孤独は自分で選んだ
スタイルの一部であると捉え直す必要がある。
私自身、上場企業の社長を経て、
複数の事業再生を経験してきた。
孤独を感じない日はなかった。
だが、ある時からその感情に飲まれず、
「誰に信じてもらいたいか」よりも
「自分は誰を信じ切るか」に
フォーカスを切り替えた。
この転換が、全てを変えた。
信じ切る対象を社内に見出したとき、
人を育てようとする意志が生まれる。
社員との対話が増え、
相談の質が変わり、
関係性が深化する。
自分一人で抱えるより、
周囲を巻き込む勇気を持った方が、
結果的に良い決断ができるようになる。
孤独は「経営者だけの悩み」ではない。
現場のリーダーも、管理職も、
家庭を支える人たちも、
それぞれの立場で孤独と向き合っている。
だからこそ、
社長が自分の孤独に正面から向き合い、
それを前向きな行動に変換していくことが、
組織全体にとって希望となる。
孤独から逃げず、向き合い、超える。
それが、社長としての覚悟である。
池本克之です。
「部下との距離感がわからない」と
悩む管理職が増えている。
2025年4月に実施された
ある民間調査では、
「上司との距離が近すぎて
ストレスを感じる」と
回答した若手社員が38.4%。
一方で
「上司が遠すぎて相談しづらい」と
感じている社員も42.1%にのぼった。
この結果が示すように、
上司と部下の関係は
「近すぎても、遠すぎてもダメ」なのである。
では、どうすれば
“ちょうどいい距離感”を保てるのだろうか。
まず前提として、いまどきの若手社員は、
「過干渉」や
「プライベートへの踏み込み」に敏感である。
ランチや飲み会への強制参加、
休日の連絡などは避けるべきだ。
逆に、関わらなさすぎるのも問題である。
部下は、「放置されている」と
感じると、不安を抱きやすくなる。
特に入社1~3年目の社員は
「見てくれている人がいるか」を
非常に気にする傾向がある。
そのため、部下との距離感は
「一方的に縮める」のではなく、
「相手が望む距離に寄り添う」ことが
大切である。
たとえば、以下の3つの行動が有効だ。
定期的な1on1で、まず雑談から始める。
いきなり業務の話をしてはいけない。
「最近どう?」という一言をふればいい。
社員が話しはじめたら、
社長は聞き役にまわる。
これで、心の壁はぐっと低くなる。
相談には即リアクションする。
「困ったら言ってね」
と言うが、本当に困ったときに
相談してくる社員は実際には少ない。
もし実際に相談されようものなら、
即応答・即対応すべきだ。
これで信頼のベースが築かれる。
干渉しないが、
“気にかけているよ”ということは伝える。
メールやチャットで一言添える、
「よくやってるね」と小さく声をかける。
これは “遠すぎる上司” の対策にもなる。
コロナ禍以降、
リモートワークやフレックス制度が
定着したことにより、
物理的な距離と心理的な距離のバランスが、
より一層問われている。
近すぎず、遠すぎず。
その“ちょうどいい距離感”を探るためには、
一人ひとり違う感覚を理解する
柔軟性と、観察力が必要なのだ。
上司が歩み寄ろうとする姿勢は、
間違いなく部下の安心感と
信頼につながる。
そして、その信頼が、
離職率を下げ、
生産性を高め、
組織全体の力を
押し上げていくのだと私は考えている。
PS
経営者にとって、課題は尽きません。
だからこそ、
解決の一歩を踏み出すことが重要です。
池本克之によるコンサルティングの場を
ご用意しています。
まずは気軽に問い合わせをしてください。
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池本克之です。
私のオフィスでは、
毎週必ず花を飾っている。
花の種類は季節によって変わる。
桜の枝を飾ることもあれば、
ひまわりのように元気な花を
置くこともある。
控えめな白い花だけを
揃えることもある。
この習慣は単なる趣味や装飾ではない。
ましてや「贅沢」や
「コストのかかること」という
発想でもない。
むしろ、これは経営において
重要な意味を持つ行為である。
第一に、花は「場の空気」を変える。
人は無意識に
環境の影響を受けている。
空気が澱んでいる場所では、
会話も思考も重くなる。
反対に、目に美しいもの、
自然のエネルギーを感じられるものが
ある空間では、
人の表情が柔らかくなり、
声のトーンも上がる。
これは心理学や
環境デザインの分野でも
証明されていることである。
第二に、花は「時間の流れ」を感じさせる。
企業経営は数字やスケジュールに
追われがちだ。
しかし、季節は数字ではなく、
自然のサイクルで進む。
花を入れ替えるたびに、
私たちは「今はこの季節か」と気づき、
日常の中に小さな節目が生まれる。
それは組織にとって、
呼吸を整える時間でもある。
第三に、花は「文化」をつくる。
オフィスに花があるということは、
「この会社は空間と人を
大事にする」という
メッセージになる。
社員や来客は、
それを言葉ではなく感覚で受け取る。
文化は言葉だけでは根づかない。
日々の行動や環境の積み重ねが
文化を形づくるのである。
私は経営者に対して、
「数字で考える」ことを
強く勧めている。
しかし、数字だけでは組織は動かない。
数字は経営の骨格を支えるが、
血を巡らせるのは感情であり、
感覚である。
その感覚を養うためのひとつの方法が、
この「花を飾る」という行為だ。
さらに言えば、
花を飾る習慣は
「経営者の心の余裕」を示す。
忙しさや問題解決に追われる日々の中でも、
花を選び、置き、
愛でる時間を持てるということは、
自分と組織のバランスを取る力がある
ということだ。
これは単に見栄えの問題ではなく、
経営の姿勢そのものである。
オフィスの花を飾っている、
社員もふと笑顔になる。
生の花は面倒だ、
という価値観ではなく、
きれいなものがあると
気持ちがいいという価値観が大事だ。
来客が声に出さなくても
「きれいだな」と思ったり、
「こんな花あるんですね」と声をかける。
そこに生まれる会話や空気の変化は、
数字には現れにくいが、
確実に組織のエネルギーを高める。
経営において、
費用対効果という考えは大切である。
しかし、効果は必ずしも
短期的な売上や利益だけで
測れるものではない。
長期的に見れば、
空間づくりや文化づくりに投じる
小さなコストが、大きな価値を生む。
だから私はこれからも
毎週花を飾り続けるという
価値観を大事にしたい。
それはオフィスのためであり、
社員のためであり、
そして経営者としての
自分のためでもある。
花は、組織にとって単なる装飾ではなく、
「呼吸」をつくる存在である。
池本克之です。
社長なら、どんなに苦しいときでも
どうやったら今の状況を乗り越えられるか?
打開できるか?と
方法を考えるだろう。
夜も眠らずに
必死になって考えるのではないか。
一緒に働いているスタッフの人生や
その家族の人生だってかかっているのだ。
無責任になるわけにはいかない。
しかし、スタッフはというと、
経営には無関心、
会社を伸ばすためにこれをやろうと
言っても、
「そんなの無理ですよ」
「今も忙しいですし…」
などと言い、
実行に移すまでに多くの時間がかかる
場合があるだろう。
「自分はこんなに強い思いがあるのに、
それが伝わらない…」
このようなことで悩んでいる社長は
多いように感じている。
会社を成長させなければ、
売上を上げ続けなければ、
スタッフへの給料だって払えなくなって
しまうのに、
それがわかってもらえない。
スタッフの中には、
できない理由ばかりを探す人も
いるのではないか。
一体どうすれば、
このような状況にならずに済むのか…?
どうすれば、自分と同じように
考えて行動してくれるように
なるのだろうか?
それには、
できない理由を探すのではなく、
できる方法を考えるということを
教えるのが重要だと考えている。
多くの人は、やりたくない、
これ以上自分の仕事が増えるのが嫌だ…
めんどくさい…
などという理由で
できない理由を探してしまう。
できない理由を探すのは
とても簡単だ。
しかし、そのようなことばかりを
言っていては何も始まらないし、
何も進まない。
できない理由を探すのではなく、
どうやったらできるようになるのかを
考えさせる必要があるし、
なぜ、そのように考えなければ
ならないのか?
また、実際にできるようになったら
会社はどうなって、
スタッフはどうなるのか?
というところまで伝える必要がある。
そして、1度だけではなく
大事なことは繰り返し何度でも
伝えるのが大切だ。
自分たちに関係があると思えば
人間は動きやすいし、
何度でも言われたことは忘れにくい。
いざというときにも
思い出せるようになる。
できない理由ばかりを探して、
何も進まない…
社長の自分ばかりが動いている…
このような状態を防ぐために、
できない理由を探すのではなく、
できる方法を考えるクセを
つけることをオススメする。
せっかく組織で働いているのだから、
1人の力だけではなく、
組織全員で大きなことを達成したいものだ。
PS
組織の価値観を統一すると、
仕事が非常にやりやすくなります。
ストレスを抱えることも
ほとんどありません。
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池本克之です。
一流と呼ばれる経営者は、
会社の価値を上げるために服を選んでいる。
自分のためではなく、
「会社のため」
「会社に集まる人のため」に
着る服を選んでいるのだ。
僕がこれまでに出会ってきた
一流と呼ばれる経営者に共通しているのは、
こうした服装や外見に対する考え方である。
実際、一緒に仕事をしているスタッフは
社長のことをよく見ているし、
服装1つとっても
「社長はこんな服装をするんだ…」
「なんかあまり印象良くないよな…」
と思う人だっているのだ。
反対に、
「社長、きまっていていい感じだな」
「かっこいいな」
という印象になることもある。
もちろん、服装以外にも
社長の考え方やものの見方、
外部の人に対する接し方なども
よく見ている。
そして、
そこで社長がやっているような行動を
スタッフ自身も真似するようになるだろう。
社長がスタッフに与える影響は
とてつもなく大きい。
それを、
社長自身がよく理解しておく必要がある。
従業員が何百人、何千人規模の
大企業になると状況は変わってくるかも
しれないが、
従業員が数十人といった規模の
中小企業では、
経営者・社長の個性や考え方、
人間性そのものが、
イコール会社の企業文化になる。
そうした文化を好む人たちが
集まってくるようになるし、
経営者の人となりや経営理念、
考え方や発想を「よし」として
その人についていこうと考え
人は集まってくるのだ。
僕らは、会社のブランドである。
そんな自分のイメージを上げることは、
会社のブランドイメージを
向上させることにも直結する。
あのパーソナルトレーニングジム
「RIZAP」を運営する
RIZAPグループの瀬戸社長は、
社員が社長に話しかけやすいような
環境づくりにとても気を遣っている
という記事を見た。
なので、普段はなるべくカジュアルな
服を着てくることを心がけているようだ。
そうすることで、
スタッフが打ち合わせをしている中に
自然と割り込んで話に加わったと
しても、
社長がやってきて
スタッフが緊張して口を閉ざしてしまう…
なんてことはないそうだ。
社長自身が、
自分に話しかけやすいような
環境づくりをしたいという意識が
あるからだろう。
そのような職場は色々な意見が出るし、
アイディアも出やすい。
一流と呼ばれる経営者は、
会社の価値を上げるために
服を選んでいる。
そして、自分のためではなく、
「会社のため」
「会社に集まる人のため」に
着る服を選んでいるのだ。
僕ら社長が
スタッフや周りにいる人たちに
大きな影響を与えるのであれば、
どのようなことであったとしても
できるだけ良い影響を与え続けて
いきたいものだ。
池本克之です。
私は会社の早朝の時間が好きだ。
特別な時間である。
まだ誰も出社していない
オフィスに足を踏み入れると、
外の喧騒とはまるで別世界のような
静けさが広がっている。
空調の音と、
パソコンの起動音だけが小さく響く。
この時間こそ、
最も集中できる環境だと感じる。
早朝の魅力は、
まず「割り込み」がないことだ。
電話も鳴らず、インターフォンも
メールもほとんど届かない。
誰かに話しかけられることもなく、
自分の思考が途切れない。
この貴重な時間は、
日中の何倍もの価値がある。
アイデアを練る、
戦略を考える、
重要な文章を書く
こうした頭を使う仕事は、朝の時間に限る。
ここで一気に進むのだ。
さらに、早朝は判断力が澄んでいる。
人は朝起きてから時間が経つにつれ、
無意識に小さな判断を積み重ね、
脳が疲れてくる。
夕方になると集中が続かないのは
そのせいだ。
だからこそ、
まだ心も体もリセットされている朝に、
大事な判断を下すのが理にかなっている。
この静かな時間だからこそ、
日中では見過ごしてしまう
小さな気づきが得られる。
世の中では「夜型」も「朝型」も、
それぞれの働き方として尊重されるべきだ。
しかし、経営者という立場では、
朝の時間の使い方が
そのまま会社の方向性に
影響を与えると感じる。
早朝の1時間は、日中の3時間に匹敵する。
この感覚を知ってから、
私は朝の予定を最優先に
スケジュールを組むようになった。
誰もいない会社の朝は、
ただ静かなだけではない。
そこには一日の始まりを
自分のペースで設計できる贅沢がある。
その時間をどう使うかで、
その日一日の質が決まるのだ。
池本克之です。
仕事をしていると、
自分よりも年上の人が部下になる
場合がある。
そうなったときに、
あなたはどのように対処している
だろうか?
働く人の中には、
自分よりも年上の部下をどうやって
動かせばいいのか?
どのように接すればいいのか?
と、悩んでいる人も多い。
そして、悩んだ結果、
具体的な解決策が分からないので、
日々、「やりづらいなぁ…」と
思いながら仕事をしているようだ。
このままでは、仕事の効率も
下がってしまうだろう。
また、このような人たちとは反対に、
「年齢が上でも関係ない!
上下のけじめをつけて、
なめられないようにしよう」と
考える人もいる。
しかし、やはり年上の部下にしてみれば
年下の上司は当然、おもしろくない
存在だ。
もしも、
「この仕事、やっといてくれる?」
などとタメ口で指示をしたら、
一瞬で敵と認定されるだろう。
その後は、考えたくもないが、
年下の上司に反発したり、
足を引っ張ろうとする。
理屈の面では仕方がないことだと
わかってはいても、
感情の面では、
「年下が自分よりも上の立場に
なるなんて嫌だ」
「許せない」
と、納得がいかないものだ。
このままの状態では、
チームを成功に導くのが
難しくなってしまう。
では、年上の部下がいるときには、
どのように接すると
うまくいくのだろうか?
それは、年上の部下に対して
リスペクトのマインドを持って接し、
それをきちんと言葉で伝えることが
何よりも重要だと考えている。
経験を重ねた年上の部下には、
相応の知識やノウハウがあるし、
人脈もある。
仕事を上手に任せることができれば、
頼もしい戦力になるだろう。
ただ単に、
「この仕事、やっといてくれる?」と
言うだけではなく、
相手に対してリスペクトの気持ちを
一緒に伝えることで、
「よし、やってやるか」と思うものだ。
ビジネスでは、
感情よりも論理を優先しがちで、
特に能力のある人は
論理に正当性があれば通じると考える
傾向がある。
しかし、忘れてはいけないのは、
人間は感情によって動かされるという
ことだ。
年上の部下との良い関係性を
築いていくためにも、
リスペクトのマインドを持って接し、
それをきちんと言葉で伝えることを
意識してやっていきたいものだ。