池本克之です。
仕事に追われている。
時間が足りない。
やるべきことが多すぎる。
こう感じている経営者は少なくない。
だが私の経験上、
やるべきことが「多い」のではなく、
「見極めができていない」ことのほうが、
問題の本質である。
では、
“本当にいまやるべきこと”とは何か?
この判断を誤ると
いくら頑張っても成果が出ず、
やった感だけが残ることになる。
私が意識している見分け方の第一は
「未来に影響を与えるかどうか」である。
今やっている仕事が、
3ヶ月後・半年後・1年後の会社に
どんな変化をもたらすのか。
単なる今日のタスクなのか、
それとも未来への布石なのか。
それを判断基準とする。
未来につながるものこそ
「経営者がやるべき仕事」であり、
緊急度が低くても
先に手をつける価値がある。
第二に、
「自分にしかできないことかどうか」である。
報告書の確認や
ルーティンの承認などは、
部下に任せられるかもしれない。
だが、組織の方向性を定める、
重要な人事を決める、
大きなパートナーとの交渉に臨む、
これらは、
経営者にしか担えない仕事である。
つまり、“本当にやるべきこと”は
「未来 × 経営者固有性」で見極める。
忙しいときほど、
“緊急だけど重要でないこと”に流されやすい。
目の前の数字、
メール対応、
クレーム処理
もちろん放置はできないが、
そればかりに時間を奪われては、
戦略も組織も育たない。
優秀な経営者は
「急ぎではないが、重要なこと」
をあえて先にやる。
それが、将来の余白と成果をつくっている。
私はスケジュールに、
“空白の時間”を意図的に入れている。
考える時間である。
考えることも、
「いまやるべきこと」の一つだからだ。
考えずに動き続ける経営者は、
やがて方向を見失う。
“何をしないか”を決めるのも、
大事な経営判断である。
また、第三者の視点も有効だ。
私は定期的に自分の師匠としている、
信頼する人との対話を設け、
自分の動きが本質をとらえているか確認する。
自分ひとりの思考では、
時に視野が狭くなる。
だからこそ、他者との対話は、
“本当にやるべきこと”の
輪郭を浮き上がらせてくれる。
お電話かフォームにて
お気軽にお問い合わせ下さい。
皆さまからのお問い合わせ、お待ちしております。
お電話受付時間:10:00~17:00