池本克之です。
上司の中には、
部下に嫌われたくないという理由で
仕事を任せない人がいるようです。
どういうことかというと、
ちょっと部下が忙しそうにしているのを見ると、
何か依頼したい仕事があっても
「任せるのは悪いな…」
と思い、すべて自分で背負ってしまう、
ということです。
「今、仕事を任せたら、
また〇〇さんが仕事を持ってきた…
勘弁してくれよ、と思われるかもしれない」
「そう思われたら嫌だな…」
と、心理的に躊躇してしまうのです。
人は、他人から嫌われたり
批判されることを恐れるものです。
しかし、そうすると上司の仕事がどんどん増え、
本来やるべき業務があるにも関わらず、
部下の仕事まで抱えてしまうため、
結果的に1人だけが大変になってしまいます。
仕事に追われることで、
ストレスがたまりやすくなります。
ストレスがたまると、
イライラしやすくなることもありますし、
逆にモチベーションが一気に下がって
燃え尽き症候群のようになってしまう人も
いるかもしれません。
もしそうなってしまったら、
上司が倒れた瞬間に仕事が止まってしまいます。
結局、その仕事は誰かが引き継がなければならず、
負担が他の誰かにのしかかることになります。
これは悪循環です。
さらに、上司の「部下に嫌われたくない」
という考えは、部下自身にも悪影響を与えます。
仕事を任せないことで、
上司の能力ばかりが伸びてしまい、
部下の成長が止まってしまうからです。
これでは、部下が成長する機会を失ってしまいます。
上司が持つ「部下に嫌われたくない」という考えは、
一旦脇に置く必要があります。
とはいえ、部下が大変そうにしていると、多くの人が
「今は仕事を任せられないな…悪いよな…」
と思うかもしれません。
「こんなタイミングでお願いしたら、
嫌われるかもしれないな…」
と気にする人もいるでしょう。
では、どうすればいいのでしょうか?
たとえ部下に「忙しいのに」と嫌がられたとしても、
会社のためには仕事を任せるしかないのです。
「えっ?」と思う人もいるかもしれませんし、
少し厳しく聞こえるかもしれません。
しかし、上司の給料には、部下に仕事を任せ、
動かし、成長させる業務に対する対価も含まれている、
ということを決して忘れてはなりません。
とはいえ、部下が本当に大変そうなときは、
どうすればスムーズに仕事を進められるかを
一緒に考えて進めていくのもよいでしょう。
上司の「部下から嫌われたくない」という気持ちが、
部下の成長機会を奪わないようにするためにも、
僕自身も含め、意識して仕事をしていきたいものです。
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