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2025年2025/09/29

伝えたのに伝わらない…をゼロにする方法

池本克之です。

私たちはそれぞれ違う
人生の背景を持っている。

同じ国、同じ都市であっても
育った地域、家庭環境、
通ってきた学校、関わる友人、
あらゆる要素が異なるのだ。

当然ながら感覚も違ってくる。

たとえば味覚ひとつとっても
「甘い」「辛い」の感じ方は
人それぞれに異なっている。

この感覚のズレというものは
ビジネスの現場でも深刻だ。

たとえばある上司が部下に
「この資料、早めにまとめて」
と依頼したとしよう。

上司の頭の中には既に
“明日には提出されるだろう”
“3ページほどのレポート”
といったイメージがある。

だが、部下は別の感覚で
“数日後に仕上げれば良い”
“自分のやり方でOKだろう”
と考えているかもしれない。

上司が進捗を尋ねた時に、
「まだ何もしていません」
という答えが返ってきたら
どう感じるだろうか。

上司は当然ながら
「遅すぎる!」と不満を持ち、

部下は部下で
「他の仕事もあるのに」
と納得していない状態になる。

双方に感情のズレが生じる。

これが“伝わらないストレス”
であり、非常に厄介である。

また、仮に資料が完成しても
上司のイメージと違っていたら
やはり落胆は避けられない。

これは明らかに“認識の差”だ。

「なるべく早く」「見やすく」
といった曖昧な表現は、
人によって解釈が異なるのだ。

このズレが放置されると
感情的な不満が蓄積される。

その結果、関係が悪化し、
組織全体の空気も濁ってしまう。

では、どうすればよいのか。

その解決策は極めてシンプルだ。

「チェックリスト」を使う
という方法である。

チェックリストは単なる確認表でなく、
“認識の共通化ツール”である。

だが、ただ作るだけでは意味がない。

その中身が明確である必要がある。

効果的なリストの3要素は
「期限」「内容」「水準」
であり、これが曖昧ではならない。

これらが具体的に示されていれば
ズレは起こりにくくなる。

たとえば
・提出は〇月〇日17時まで
・A4サイズ3枚以内に要約
・図表1点以上含む
といった具体的な記述が望ましい。

こうすることで、部下も迷わず、
上司も確認がしやすくなる。

ここ数年の働き方においては
リモートや分散チームが一般化し
“文字での伝達”が重要性を増している。

口頭では伝わったつもりでも、
実は誤解されていたというケースは
今後ますます増えるであろう。

「口で言った方が早い」
という感覚は過去のものである。

“たったひと手間”の可視化が、
組織の摩擦を劇的に減らすのだ。

伝わらないことで悩むよりも
最初から「伝える技術」を使い
不要なストレスを排除しよう。

チェックリストは上司だけでなく、
部下を守るツールにもなる。

双方が安心して働ける環境は、
こうした小さな配慮から始まる。

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