池本克之です。
今の時代、組織の中では
年下上司と年上部下の関係が
決して珍しくはない状況である。
実際、現在その立場で
悩んでいる人も多いはずだ。
では、そのような年上部下に
どう接するのがよいのか。
指示を出すにも遠慮が出て
言葉づかいに迷いが出る。
関係がぎこちなくなり
業務にも支障が出やすい。
一方で、「年齢など関係ない」
と割り切って接する者もいる。
「職位が上なら自分が上司」
とばかりに力で押し切る人も。
しかし、年上部下の立場から見れば
そう簡単な話ではない。
年下上司に遠慮されても、
逆に横柄にされても不快なのだ。
「上司として尊重されたい」
という気持ちと同時に、
「年下から指示されたくない」
という葛藤が生じるのが人情だ。
つまり、年齢と立場のねじれが
関係性を複雑にするのである。
感情を抱えたままでは当然、
生産性の高い仕事は難しい。
では、どうすればこの課題を
うまく乗り越えることができるか。
答えは「リスペクト」にある。
たとえ部下であっても、
人生の先輩として敬意を払い、
相手の経験を尊重することだ。
年齢を重ねているということは、
それだけ経験や人脈を持つということ。
その価値を正しく評価し、
態度や言葉に表すことである。
すると年上部下も次第に、
「この上司のために尽くそう」
という気持ちになってくる。
リスペクトは、上司の武器だ。
年下上司だからこそ必要な
信頼関係構築の基本である。
また2025年の組織運営では、
心理的安全性が重視されている。
「上司にモノが言える環境」
「互いに学び合う文化」が
強い組織の条件とされている。
その意味でも、年齢差があっても
対等な人間関係を築く努力は、
ますます重要となってくるだろう。
リスペクトがある職場では、
年齢の壁は自然と消えていく。
逆にリスペクトがなければ、
どれだけ優秀な人材がいても
組織としての力は発揮できない。
ビジネスの世界ではよく、
「感情を排除せよ」と言われる。
しかし現場を動かすのは人間である。
感情の交差を無視できないのだ。
だからこそ、年上部下に対しても
誠実で丁寧な姿勢が求められる。
成果を生む組織をつくるために
立場に関係なく、互いを尊重する。
それが、これからのリーダーに
最も求められる資質と言えよう。
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