池本克之です。
「ゆとり世代」と聞くと、
あまり良い印象を持っていない人が
多いのではないでしょうか。
仕事よりプライベートを優先する、
主体性がなく指示待ちが多い、
叱られると立ち直れないほど
落ち込んでしまう、向上心がない、
安定を求めていて、冒険はしたくない、
などなど…
挙げればキリがないため、これだけ見ると
本当に良い印象がないように感じられます。
ですが、少しだけ考えてみてください。
20代の日本人アスリートの中には、
世界で活躍している人がたくさんいます。
そう、彼らこそ「ゆとり世代」と
呼ばれる人たちです。
大きなプレッシャーがかかる場面でも、
実力を発揮できる強いメンタルを持っています。
先ほど挙げた特徴からは
想像しにくいかもしれませんが、
彼らも同じ「ゆとり世代」なのです。
なぜ、アスリートと一般のゆとり世代では
これほど違うのでしょうか?
実は、ゆとり世代と呼ばれる人たちは、
特徴や志向をしっかり把握し、
適切にコミュニケーションを取れば、
驚くほどの力を発揮します。
そして、御社で長く活躍し続ける
貴重な存在になり得ます。
では、彼らの特徴には
どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、私がコンサルティングを行う
ある運送会社の事例をご紹介します。
運送業は力仕事が多く、
その会社は高卒の社員を
積極的に採用していました。
以前は、高卒社員にやんちゃな人が多く、
仕事を叩き込む形で毎日、上司の罵声が
飛び交う職場だったそうです。
しかし、
「最近の若者は草食系だ」と
言われるようになり、新しく入る高卒社員は
だんだん大人しくなっていきました。
その結果、いろいろと困ったことが
起こるようになったのです。
たとえば、倉庫での作業を任せる際、
上司は新入社員に
「この仕事をこう進めてください」
と指示し、
「終わったら次の仕事を伝えるので
報告に来てください」
と伝えました。
ところが、その後は誰も報告に来ません。
簡単な作業なので
もう終わっているはずだと思い
様子を見に行くと、
すでに作業は終わり、
全員がスマホを操作していました。
この光景を見て、あなたはどう感じるでしょうか?
「何をしているんだ!」と腹を立てて怒鳴る人も
いるかもしれません。
確かに、終わっているなら
すぐに報告してほしいと思うのは
当然です。
ところが、彼らは報告に来ませんでした。
実際には報告へ行こうとしたものの、
上司が忙しそうにしているのを見て
話しかけづらいと感じ、戻ってしまったそうです。
(驚かれる人もいるでしょう…)
いまの若者は、相手に対して必要以上に
遠慮する傾向があり、少しでも忙しそうだと感じると
声をかけるのをためらいます。
私たちの世代からすると
考えにくいかもしれませんが、
これがいまの若者の実情です。
このような特徴を理解しないまま
従来通りに接していると、
やがて部下との人間関係が悪化し、
「辞める」という選択をされる場合もあり得ます。
あなたのストレスも減らないでしょう。
私たちの世代といまの若者の世代との間には、
非常に大きなギャップがあります。
それを少しでも埋め、
現在いる人材が御社で成長し
長く活躍できるようにするためにも、
いまどきの若者の特徴を
しっかり把握しておくことは、
決して後回しにできない課題だと考えます。
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