メルマガバックナンバー

2025年2025/10/12

社長が今すぐやるべき採用改善策

池本克之です。

2025年、就職活動市場は
ますます売り手優位の色を強めている。

民間調査機関によると、
2025年卒業予定の
大学生の内定取得率は
82.3%(6月末時点)に達し、

内定辞退率は、前年よりさらに上昇、
約58%にのぼった。

つまり、2人に1人以上が
どこかの内定を辞退している。

せっかく早くから採用活動を進めて、
内定を出したのに、
入社直前で辞退されるという企業側の悩みは、
もはや「特定企業だけの問題」ではない。

これは構造的な課題である。

内定辞退の本質は
「学生の変化」にあると見ている。

かつてのように
「内定をもらえれば就職が決まった」
という安心感は、今の若者には薄い。

むしろ、内定をゴールではなく
「選択肢の一つ」と捉えている。

選択肢が複数ある中で、
最終的に自分が
「自分らしく働ける場所」かどうかを
シビアに見極めているのである。

この傾向に対し、企業側は何をすべきか。

ひとつは
「採用活動をマーケティングと捉え直す」
ことである。

ただ募集し、
説明会をして、
面接をする、
というプロセスでは、心は動かない。

エントリーの時点から
「ここで働きたい」と思わせる
ストーリー、接触、対話を
設計しなければならない。

商品を売るのと同じように
「この会社に入る価値」を
丁寧に伝えるべきなのである。

もうひとつは、
内定後のフォローを怠らないこと。

内定を出した時点で
「採用成功」と捉えるのは危険である。

実際、内定辞退の多くは
「他社との比較による心変わり」と
「不安の放置」が原因である。

だからこそ、
内定を出した後、
定期的なフォローをすべきである。

面談や懇親会、
社員との交流イベント、
1on1での将来設計の共有など、

企業が「あなたのことを考えている」という
姿勢を見せるだけでも、
辞退率は大きく下がると考える。

さらに、
現場社員との接点を増やすことも
有効である。

私のクライアントの企業では
「内定者メンター制度」の導入を
おすすめしている。

入社までの間、
いろいろ不安なことがあったら、
やりとりをしてもらい、
その仕組みによって、
辞退率が半減したケースがある。

直属の上司ではなく、
年齢の近い先輩社員が
定期的に内定者と雑談をするだけで、
会社の空気が伝わるのだ。

重要なのは、
「囲い込む」のではなく、
納得して選んでもらう環境をつくる、
という発想である。

そのためには、

企業文化の可視化、
働き方の柔軟性、
育成体制、
社内コミュニケーションの風通し

など、本質的な部分も
見直さなければならない。

採用はもはや
「広報」「営業」「商品企画」の
すべてを兼ね備えた複合業務である。

そのために、社長自身が関与し、
メッセージを発信し、
学生に向き合うことが、
今の時代には必要だと思っている。

「選ばれる会社」になるには、
会社が変わるしかない。

それが内定辞退を防ぐ、
最も確実な方法である。

自律成長型組織に変える方法 メルマガ登録

池本克之とは

Contact

お電話かフォームにて
お気軽にお問い合わせ下さい。
皆さまからのお問い合わせ、お待ちしております。

お電話でのお問い合わせ

00-000-0000

お電話受付時間:10:00~17:00

メールでのお問い合わせ

お問い合わせ

TOP > News一覧 > News

pagetop