池本克之です。
あるアンケート調査によると、
社員から「辞めたい」と言われた時に
社長は引き留めをしているかどうか?
という質問に対して、
半数以上が「していない」という結果になった。
その理由は何かというと、
「本人の意思で決めたものを
変えることはできない」
「仕方がない」
というものだった。
確かに、一度決めたものを変えるのは
そんなに簡単なことではないだろう。
とはいえ、
人が辞めるのは本当に辛い。
社長の中には、
「一緒に歩んできた人が辞める、
社員が退職するというのは
そういうものじゃない。
人が辞めるというのが
経営者として一番つらい。
時間を巻き戻したくなる」
と言う人だっている。
あのファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長の柳井氏も、
「経営者として1番辛いことは何ですか?」
という質問に対して、
「やっぱり社員に辞められる時ですね。
社員から
『ちょっと話があるんですけど』
って言われると、
今でもギクッとします。
会社に入って、一緒に仕事をしていた
仲間が辞めていく。
特に、経営トップである
僕を見限って辞めていく。
これは本当に辛いし、
寂しいことです。
経営者として
自分は失格なんじゃないかと悩みます。」
とインタビューの中で語っている。
先ほどのアンケートで、
「仕方がない」と思っている社長の中には、
本当は辛さに耐えられないから
仕方がないと諦めている
人もいるのではないだろうか。
どんな社長であっても、
今まで一緒にやってきた仲間が
辞めていくのは辛いものなのだ。
もちろん、
辞めるという選択をする人にも
色々な理由があるのだろう。
しかし、多くの人は
本音を言わずに辞めていく。
今では、
「退職理由で納得感が高い例文」
などがネット上に載っているほどだ。
だが、どうして
今まで一緒にやってきた人が
突然「辞める」と言い出すのだろうか?
何が原因なのか…?
僕は、その原因の中には
社長の熱を感じられない、
何を考えているのかわからない、
というのがあるように感じる。
会社や組織に対してどんな考え方を
持っているのか?
どんな会社を作っていこうとしているのか?
それらがわからないということだ。
こうなると、
「ここにずっといても意味がない」
「先が見えない」
というふうになる。
では、そんな状態にならないために
どうしたらいいのかと言うと、
あなたが考えていることや価値観、
想いをしっかり言語化して
スタッフに共有する、
ということが何より重要だ。
それができれば、
スタッフはそれを基準にして
仕事ができるようになる。
そしてそれは、
その会社で働く意味にもなる。
実際、Appleの創業者である
スティーブ・ジョブズも、
自身の役割を
“マネージャー”ではなく、
“ビジョンを保ち続ける者”
と呼ぶように、
彼らはビジョンの共有を非常に
大切にしている。
また、創業から70年続く
エステーの現社長は、
価値観が浸透するまで
何度でも社員に言い続けることに
こだわっている。
会社の大小に関わらず、
継続する企業には
必ず社長の価値観や考え方、想いが
スタッフに共有されているのだ。
そして、それをスタッフが
仕事で体現するからこそ
お客様から愛され、長く繁栄する
企業を創れるようになる。
あなたは、自分の想いや価値観、
考え方をしっかり言語化できているだろうか?
そして、今いるスタッフにも
共有しているだろうか?
このようなことは
外部からは見えないことだ。
だからこそ、力を入れることで
強い会社になれるし、
「社長が何を考えているのか
わからない」
といったことがなくなる。
あなたの大事なスタッフが
突然「辞めます」と言って
あなたの元を去らないためにも、
ぜひ、あなたの想いや価値観を
もう一度見つめ直す時間を確保して
みてはどうだろうか。
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