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2025年2025/03/30

背中で仕事は語れるか?!

池本克之です。

皆さんは
「技術を目で盗む」
「背中で語る」
「身体で覚える」
などの表現を聞いたことがあるだろうか。

仕事やものごとの教え方、学び方の、
一種のスタイルを表した言葉で、
職人の世界でよく使われる。

巧みな職人技は、
文字や言葉による説明では
表現しきれない。

師匠の息遣いや
道具の絶妙な使い方など、
五感で修得するしかないのだろう。

ところで、私たちの仕事はどうだろう?
経営者や社長、上司は、
「師匠」や「親方」と同じだろうか?
そして、部下は「弟子」のようなものだろうか?

当然ながら、
答えは「ノー」だ。

会社のトップは、その組織の目標を掲げ、
理念に基づいて、成果を上げていくために、
スタッフたちを上手に采配するのが務めだ。

それなのに、
「仕事は見て覚えろ!」
「とにかくやってみろ!」
と部下に対していう人がいる。

まるで一昔前の会社だ。
年功序列が当たり前だった頃は、
そのような風潮も当然多かっただろう。

どんなに能力のある部下でも、
仕事を説明してもらえなければ、
能力を発揮することはできない。

上司の座は安泰、というわけだ。

部下は、その仕事がわかるまでに、
相当な時間を費やすことになる。

見よう見まねでできる仕事には限度があり、
単純作業の延長に過ぎないだろう。

仕事のヴィジョンがわからなければ、
具体的な方向性が見いだせず、
効率も生産性も落ちてしまう。

目的も、全体像もつかめないまま、
上司の背中だけを見て仕事を続けていては、
部下のモチベーションは下がる一方だ。

説明や教えを求めても
「何度も言わせるな!」
「見ててわからないのか?」
などと叱責されれば、

能力のある部下も、
自信を持てなくなるだろう。

これでは、
組織の成長や発展は望めないし、
可能性を秘めた若い部下を、
つぶしてしまうことにもなる。

良いことは一つもない。

最近の若い人たちに、
昭和の「根性論」はナンセンスだ。

彼らは子供のころから、
丁寧に、一人一人に合わせて、
ものごとを教わり、学んできている。

言われたことはよく守る。
テキストやマニュアルがあれば、
その通りに行うことは得意だ。

人前で発言するのは苦手なので、
わからないことがあっても、
なかなか質問できない。

目標を与えられれば、
真面目に取り組んで達成する。
褒められると安心する。

そんな今どきの部下たちの特性を、
上司がしっかり理解していれば、
彼らの持つ能力を、
最大限に引き出すことができるだろう。

一人一人が躓かないように、
最初に懇切丁寧に教えることが肝心だ。
やるべきこと、目標がわかれば、
彼らは真面目に取り組むだろう。

疑問や悩みはいつでも相談できるような、
職場環境を整えておくことも大切だ。

私達の仕事は、
背中で語ることが難しい。

声に出し、文字に起こして、
社長として教えたいことを示すことが必要。

そうすれば組織の価値観は共有され、
若い部下も自信をもって活躍できるだろう。

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