池本克之です。
我々日本人は礼儀を重んじ
本音と建て前を使い分け
謙虚さを美徳としてきた。
空気を読み、忖度をして
下の者が上の者を立てることで
組織を維持してきた。
今もその名残はあり
会社においても
部下が上司に本音を打ち明けるなんて
なかなかできることではない。
仕事に関わる問題を
本音で話し合わなければ、
仕事に支障をきたすことは
目に見えて明らかだ。
だが、
本音で上司にぶつかることは
部下にとっては高いハードルだ。
毎日通う職場で
小さな違和感や不満、
疑問を感じたとする。
最初は目をつぶっていられるが
長く続けば
ストレスは増えてくる。
上司に訴えてみたいが、
「自分の言うことなど
聞き入れてくれないだろう」
「うるさい部下として
嫌われてしまうかもしれない…」
そんな風に考えて
ただただ限界まで我慢する。
当然、仕事の生産性は落ち、
長期的に見れば
会社の売上や成長にまで
影響が及ぶことになる。
やがて本人は、
心身に不調をきたして長欠。
または、ある日突然退職。
そんなシナリオが
容易に想像できる。
組織の成長や
離職者軽減のためにも、
上司と部下が、
本音を言い合える関係性を
構築することが重要だ。
でも、一体どうしたら
部下は本音を話してくれるのか?
大切なのは、上司が部下に
話すタイミングを用意してあげること。
そして、まずは何も言わずに、
最後まで部下の話を聴くことだ。
トラブルを抱えて困っているとき、
「何かあった?」と
そっと声をかけてくれる上司がいたら
どれだけホッとするだろうか。
ミスを犯してしまった時、
頭ごなしにどなりつけたりせず、
自分の話にじっと耳を傾け
適切な助言をくれる上司がいたら
どれだけ心が救われるだろうか。
そしてその部下はこう思うだろう。
「次はもっと早く相談しよう」
「小さなことでも報告しておこう」
「自分の考えを伝えてみよう」
自分の話を聴いてくれた上司へ、
感謝と信頼の念が深まる。
自分が否定されなかった安堵や
話を聴いてもらえた自信は、
その後のパフォーマンスの向上や、
ミスやトラブルの回避など、
良い連鎖を生むことにもなる。
部下が本音を話せる上司とは?
部下の変化に敏感に気づき、
自然に声をかけてくれる人。
部下の話を否定せず、
その言葉にじっと耳を傾けてくれる人。
信頼関係は、話す時間とともに
より強いものになっていくだろう。
小さなやり取りを積み重ねて、
じっくりと、少しづつ、
良い関係性を築き上げていくことが
大切なのだと私は考えている。
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