池本克之です。
経営者として、
あるいは組織のリーダーとして、
私が一貫して
大事にしている姿勢がある。
それは、
「数字でものを考える」
ことである。
言い換えれば、
感覚や印象ではなく、
事実と数値で判断する
という習慣である。
売上が「上がってきた気がする」
顧客満足度が
「最近よくなったと思う」
社員のモチベーションが
「高そうな雰囲気だ」。
こうした“なんとなくの経営”が、
最も危ういと私は思っている。
どれだけ耳障りの
いい言葉を並べても、
数字が伴っていなければ、
経営は成り立たない。
逆に、数字さえ見えていれば、
どこに課題があるか、
何を優先すべきかが明確になる。
たとえば、営業部門であれば、
「今月の商談件数は何件か」
「成約率は何%か」
「1件あたりの平均単価はいくらか」
この3つの数値を出せば、
売上の構造が見えてくる。
採用においても、
「応募数」
「書類通過率」
「面接通過率」
「内定受諾率」
このように分解すれば、
どこでボトルネックが
起きているかがすぐにわかる。
問題は、
「数値化できることに気づいていない」
もしくは「数値化する習慣がない」
という点である。
経営におけるほとんどの事柄は、
数値化しようと思えばできる。
時間、人件費、労力、リードタイム、
エラー率、再発率、定着率、回転率
あらゆるものに
「数」は存在している。
感覚ではなく、数字で話すこと。
これができる組織は、強い。
数字を元に議論すれば、
会議の質は格段に上がる。
数字をもとに育成すれば、
評価も納得感が出る。
数字をもとに未来を見れば、
無理な目標設定や
属人的な経営からも脱却できる。
私がさまざまな会社の経営やの
相談にのる中で、
必ず最初にいうのは
「数値の棚卸し」である。
何が見えていて、何が見えていないのか。
指標は定まっているか。
全社員が共通の数字で話せているか。
この基本が整っていなければ、
戦略を立てようにも土台が
不安定なのである。
数値は、経営の“共通言語”である。
個人の意見や思いを尊重することと、
事実を見つめることは別の話である。
想いを込めるだけでは、
経営は前に進まない。
現実を直視し、数字を見て、決めて、動く。
それこそが、プロの経営である。
数字で考える習慣を、
まずは自分から。
そしてチームへ、組織へと広げていこう。
それが、
成長のスピードを変える第一歩である。
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