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2026年2026/01/21

不便さを引き受けるという選択

池本克之です。

2025年の年末年始、
デパートやスーパー、販売業の現場でも
数日間休業するところが目立った。

以前なら考えられなかった光景である。
理由はいくつもあるだろう。
慢性的な人材不足、
働き方改革、
年末年始を休日にあてるという判断。
どれも現場に立つ人間からすれば、
決して軽い理由ではない。

「お客様のために休まない」という価値観が
長く日本を支えてきたのは事実だ。
しかしその裏で、
無理が積み重なってきたのもまた事実である。
私はこの流れを
単なるサービス低下だとは思っていない。

むしろ、日本が一度手放した
「区切り」や「休み」を取り戻し始めているように
感じている。

昔は正月に店が閉まっているのが
当たり前だった。
不便だったが、
それを不便だとは思わなかった。
そういうものだと
受け入れていたからである。

今の日本は便利さに慣れすぎてしまった。
いつでも買える、
すぐ手に入る、
待たなくていい。
その代わりに、
誰かが無理をしていることに
目を向けなくなっていた。

不便になることは退化ではない。
選択である。
人が休むために店が閉まる。
それを受け入れる社会は
成熟しているとも言える。

経営の視点で見ても、この変化は重い。
売上を取りにいくのか、
人を守るのか、
短期を優先するのか、
長く続く形を選ぶのか。

どちらも簡単ではない。
だからこそ、経営判断が問われる。
「できるからやる」

今は、
「やらないことを決める」
勇気が必要な時代である。

不便さに慣れること。
待つことを受け入れること。
完璧を求めすぎないこと。

これは、
消費者だけの話ではない。
経営者自身にも、
突きつけられている課題だ。

便利さを提供する側が、
自分たちの首を絞めていないか。
その問いから、
目をそらしてはいけない。

私は、年末年始に
店が閉まっている日本を見て、
少しだけ、安心した。

無理を前提にしない社会へ、
ほんの一歩だが、
戻り始めていると感じたからである。

不便になる。
だが、持続可能になる。

この選択を、
中途半端にせず、
本気で引き受けられるか。

それが、これからの日本と、
これからの経営に
問われているのだと思っている。

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