池本克之です。
近年、多くの社長が口にする悩みがある。
「うちの社員には出世欲が感じられない」
「競争心が弱いのではないか」
という声だ。
高度成長期のように
「課長になりたい」
「部長になりたい」
といった欲求は確かに薄れている。
その背景には、終身雇用が崩れ、
役職にしがみついても
安心できない社会環境がある。
また、ワークライフバランスや
個人の自由を重視する
価値観も広がっている。
出世そのものを
目的にして頑張る社員は少なくなった。
では、いまの時代は
本当に競争心が消えたのか。
私はそうは思わない。
形を変えているだけで、
人は誰もが
「成長したい」
「認められたい」
という欲求を持っている。
出世ではなく
「やりたい仕事ができる」
「自分の強みを活かせる」ことが、
現代の競争心の燃料になっているのだ。
社長に求められるのは、
古い意味での「出世欲」を
社員に求めるのではなく、
社員が持つ「内なる競争心」を
引き出すことである。
それは次の三つの工夫で実現できる。
第一に、目に見える目標を用意することだ。
数字や期限だけではなく、
「お客様からの感謝の声を10件集める」
「新しい提案を必ず1つ出す」など、
努力の成果が実感できる目標を設定する。
達成したときに喜びや達成感が生まれ、
自然に次の挑戦へとつながっていく。
第二に、健全な競争環境をつくることだ。
同じ土俵で社員同士を競わせるのではなく、
個々の強みを活かせるテーマで比較する。
たとえば
「提案力」
「スピード」
「サポート力」
など評価軸を分ける。
それぞれの分野で光を当てれば、
多様な社員が活躍できる。
第三に、承認と感謝を伝えることだ。
「君の工夫は良かった」
「あの対応は助かった」と、
具体的に認めること。
社員は出世という報酬よりも、
自分の存在が
価値を持つと実感できるときにこそ
力を発揮する。
出世欲が薄れた時代でも、
社員の競争心はなくなっていない。
ただしその火種は
「ポジション」ではなく
「自己実現」にある。
社長がその環境を整えることで、
組織は活気を取り戻す。
社内に活気を生みたいなら、
役職や肩書きではなく
「社員一人ひとりが
挑戦したくなる舞台」を用意することだ。
そこから生まれる自発的なエネルギーこそ、
会社を成長させる本当の原動力である。
お電話かフォームにて
お気軽にお問い合わせ下さい。
皆さまからのお問い合わせ、お待ちしております。

お電話受付時間:10:00~17:00