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2025年2025/12/01

20代と50代、同じ教育で成果は出ない

池本克之です。

教育は一律ではない

これは私が経営に携わる中で
確信していることだ。

社員を育てるにあたり、
20代も50代も同じ指導法で
通用するはずがない。
むしろ、年代ごとの価値観や
置かれている状況に応じた接し方を
考えることこそが、
社長に求められる教育の姿勢である。

まず20代。
彼らに必要なのは「経験の機会」である。
知識やスキルはまだ浅く、判断も未熟である。
そのため、失敗してもよい環境で
多くの場数を踏ませることが大切だ。

社長が直接口を出すよりも、
挑戦を後押しする姿勢が有効である。
「とにかくやってみろ」
「まずは試そう」
この一言が彼らを大きく成長させる。

次に30代。
仕事のスキルもつき、
自分の得意分野を持ち始める時期である。
だが一方で、
責任の重さに悩み、
将来への迷いも出やすい。

この世代には「役割と期待」を
明確に伝えることが重要だ。

「君に任せたいのはここだ」
「あなたの力でチームが動く」
その言葉が彼らに自信を与え、
自立したリーダーへと成長させる。

40代になると、
立場は中間管理職が中心となる。
組織の上下をつなぐ存在であり、
経営にとって欠かせない。

この世代に必要なのは
「信頼と裁量」である。

細かく指示を出すのではなく、
任せ、支える。
彼らが安心して決断できる環境をつくることが、
会社の安定した推進力になる。
また、家庭や健康の問題も
出やすい年代であるため、
社長は人としての理解を示すことが望ましい。

そして50代。
豊富な経験を持ち、
組織にとって知恵袋のような存在である。
だが一方で、
体力や気力の衰えを感じる時期でもある。

この世代には
「次世代への継承や
安定した会社運営の一端を担う」という
役割を与えることが教育になる。

若手を育て、
知識や経験を伝える機会を用意することで、
本人の誇りを守りつつ、
組織全体の底力を高められる。

「君の経験を後輩に伝えてほしい」
「チームを見守りつつ、寄り添ってほしい」
この言葉は50代にとって、やりがいも生まれ、
何よりの励みになる。

年代別の教育を考えるとき、
社長が忘れてはならないのは
「人は変化する」という前提である。

20代の挑戦、
30代の自立、
40代の信頼、
50代の継承。

それぞれの役割は固定ではなく、
人生の段階に応じて移り変わる。
社長の仕事は、
社員一人ひとりの立場を理解し、
適切な役割と環境を与えることである。

教育とは、
上から知識を押しつけることではない。

社員がその年代ごとに
必要とする「場」と「役割」を用意することだ。
それができる組織は、
どの世代も力を発揮し、
世代間のリレーが自然と生まれる。

教育は一律ではない。
だからこそ社長の眼差しが問われるのである。

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